巳年にちなんで
理事長 廣辻逸郎
己(おのれ)は下に巳(み)は上に、已(すでに)中ほどと漢字を覚えたけれど、巳がなぜ蛇なのか長いこと知らなかったが、巳の字は蛇が鎌口を上げた状態で蛇も元は它で後から虫偏がついたと教えられて納得しました。私は小さいときから蛇や蜘蛛は怖くて大嫌いでした。でも子どもの頃よく見た大きな黒い家蜘蛛や女郎蜘蛛は家蜘蛛や女郎蜘蛛は宝塚では見ませんし、蛇も今の家に来て数年は小さな蛇が夏前に出てきておりましたが今では見ません。それに歳をとるとともに蛇や蜘蛛に対して嫌い、怖いという気持ちが無くなって、蛇は家の守り神で追っ払ってはいけない。蜘蛛も小さな蜘蛛に朝洗面所で出会うと今日一日いいことがあるような幸せな気持ちになります。妻が昔、『何が蜘蛛が怖いのよ。母親は朝蜘蛛は縁起がいいと着物の懐に入れてましたよ』と言っていたのが影響したのかもしれません。蛇は今でも怖いことには変わりませんが、信仰の対象になる魔力を秘めているように思います。
奈良三輪大神神社は拝殿はありますが本殿はありません。それは後ろの三輪山がご神体で大蛇がとぐろを巻いている姿と言います。だから拝殿には沢山の酒樽と生卵が供えられています。
1月3日大神神社に初詣をしました。都心から離れているのに天候にも恵まれ沢山の方のお詣りで混雑していました。お供えのお酒の小瓶と卵を写してきました。
岩国錦帯橋近くで白蛇保存会が1000頭以上の白蛇を飼育しています。昭和47年に天然記念物に指定されているようでまた特別な気持ちになります。
若い世代は日本の歴史で神話時代を習ってなくて須戔鳴尊(すさのうのみこと)の八岐大蛇(やまたのおろち)の話を知りません。尊があまりの乱暴者で天照大神に高天原を追われて出雲に来て斐伊川の上流で娘を囲んで泣いている老夫婦に大蛇の話を聞き、酒に酔わせ八つの頭の大蛇を見事に征伐し、尻尾から天叢雲乃剣を取り出した神話を知らなくて残念です。先年松江のゴルフ交換会で出雲神楽の熱演を見せてもらった記憶は今も忘れられません。
ウイキペディアによるとギリシャ神話にも蛇は生命力の象徴で、杖に一匹の蛇が巻き付いたモチーフはアスクレビオスの杖と呼ばれ、欧米では医療・医学を象徴しWHO世界保健機構の旗にデザインされています。クレオパトラと蛇に絡まる話もありますが詳細は知りません。世界中蛇を主題の昔話が多く、何かしら魔力を感じさせる生きものです。
お参りを済ませての帰り道折角三輪に来たのだから三輪そうめんを食べましょうと小さな店に入りました。箸置きが折り紙で作った蛇で鎌首に小さな口まで付いていました。
さて帰り咲いた自民党安倍政権難問山積の現在日本をどう立て直してくれましょうか。巳以上の力持ち巳に点が入った巴―巴御前・巴投げのともえですーで頑張って欲しいと願います。
皆さんお互いに今年も心身共に健康で元気いっぱい頑張りましょう。