眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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投稿日 2026年2月2日

鰯の頭も信心から?

院長 廣辻徳彦

1月半ば過ぎから冬らしい寒さが続いています。2月には節分があり、今年は3日が節分、4日が立春です。節分には、「季節を分ける」日として邪気を払う行事が行われます。豆を撒く由来には諸説ありますが、多くは「災厄を遠ざけ、福を呼ぶ」象徴として受け継がれています。由来の一つに、平安時代の京都・鞍馬山に鬼が現れた際、毘沙門天のお告げに従って鬼の目に豆を投げつけて退治したという伝説があります。また、「豆」には「魔目(まめ)を射る: 鬼の目に豆を投げつけて、邪気を追い払う」という意味や、「魔滅(まめつ): 豆をまくことで魔(鬼)を滅ぼす」という願いが込められています。他にも、「大豆」は古来、米や麦と並ぶ「五穀」の一つとして、魔除けや生命力の象徴と考えられてきました。「炒り豆」を使う理由は、生の豆をまいて芽が出てしまうと「追い出したはずの邪気(鬼)が再び芽吹く」ので縁起が悪く、「炒る」は「(魔を)射る」に通じるからだそうです。さらに、古来より「尖ったもの」や「臭いの強いもの」に厄除けの効果があると信じられてきました。尖ったものには柊を使いますが、葉の鋭いトゲが、家に入ろうとする鬼の目を刺して追い払うということです。臭いものは鰯の頭で、 鰯を焼く際に出る煙と独特の臭いを鬼が嫌い、逃げ出すとされています。これらを組み合わせた「柊鰯」を玄関に飾って、邪気の象徴である「鬼」の侵入を防ぐというものです。今の時代、豆まきをしたり柊鰯を飾ったりするのは、幼稚園や小さい子供さんがいる家庭か、よほど由緒正しい家だけかもしれません。それでも、節分が近くなるとスーパーには「炒り豆」と「塩焼きの大羽イワシ」がたくさん並びます。豆もイワシも栄養価が高いので、豆まきをしない家庭でも、健康力アップのために召しあがられてはいかがかと思います。
2月に衆議院議員選挙をいうのはあまり経験がないのですが、内閣不信任決議が出ない状況で首相が自らの判断で解散した中で、現行憲法下では議員の在職が最も短い解散だそうです。選挙費用も全部税金なので、新しく選ばれた議員の皆さんにはちゃんと国民に奉仕する働きをしてほしいと思います。
先月もお知らせしましたが、この2月から検査、手術で働いてくれるスタッフが2名替わります。長年働いてくれたスタッフには感謝ですし、新しいスタッフには良い職場を提供したいと思います。しばらくの間は検査などがスムースに回らないこともあるかもしれませんが、どうかご容赦をお願いします。

健康とは!(アンチエイジングを考える-その1)

深夜のテレビ番組を見ていると、健康器具や美容クリーム、サプリメントなどのCMやテレビショッピングが繰り返し放映されています。商品の説明に、「医師も注目」「使った人の九割が実感」「たったこれだけで若々しく」といった言葉が添えられていることがあり、とても魅力的に聞こえます。体力や見た目の変化を感じている私たち中高年以上の世代に、こういった表現は心に残りやすくできています。
このような商品を目にすると、「アンチエイジング」という言葉が浮かぶのではないでしょうか。この言葉はよく耳にしますが、日本語では「抗加齢」や「抗老化」を意味しています。加齢に伴う身体の機能低下(いわゆる老化現象)を最小限に抑え、若々しさと健康を維持・向上させる医学的アプローチや生活習慣を意味します。単なる美容目的だけでなく、生活習慣病などの病気を予防し、健康長寿を目指す「予防医学」として定義されています。 その目的は、1.抗老化(抗加齢): 老化のスピードを遅らせ、健康な心身の維持する、2.健康寿命の延伸:身体の衰えを防ぎ寝たきりや病気を予防する、3.見た目の若々しさ:シミ・しわなどの皮膚老化を軽減する、のように分けられます。厳密には老化は止められませんが、その要因である「細胞の酸化」や「慢性炎症」に対して、いくつかの要素(皮膚・筋・骨・血管・神経・ホルモンなど)のバランスを整えることは大事です。そのためには日常生活の改善が基本となります。大事な項目は、1.食事:規則正しい食事、血糖値の急上昇を防ぐ食べ方、抗酸化作用のある食品の摂取、2.運動:有酸素運動(血液循環の改善)や筋トレ(基礎代謝の向上、筋肉量維持)、3.生活習慣の改善:質の高い睡眠、禁煙、ストレス管理など、4.医療・美容的アプローチ:スキンケア(紫外線対策、保湿)、適切なサプリメントの摂取、ホルモン補充療法、などが挙げられます。
ただ、アンチエイジングという言葉は医薬品として使われることは許されても、化粧品や医薬部外品の世界では薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)の規制により、制限されることがあります(医薬品であっても、本来の目的である病気の治療でなく、肌の老化防止や健康維持の目的で使用される場合は、全額保険外の自費負担になります)。そこで、一般の化粧品ではエイジングケア(年齢に応じたお手入れ)などという言葉が代わりによく使われています。紙面の関係で次回に続きますが、次回から医学的という枠に縛られず、アンチエイジングについて考えていきます。