新年を迎えました
理事長 廣辻逸郎
明けましておめでとうございます。自分を含め身内に不幸も無く、今年も年賀状を交換出来ました。不幸のあった方も年が改まって、今年はいい年でありますように。
眼科では残念ながら失明につながる病気があります。見えなくなったらという不安はご本人だけでなく周りのご家族も計り知れないものがあるとお察しします。医療側は専心最善の努力をして当然ですが、患者さんも何くそと病気を克服すべく頑張って下さい。
カレンダーも新しくなってなにもかも新規まき直し、新しいスタートです。天変地異大きな災害の起こらぬよう願います。
先人は肉眼で宇宙を見つめました。そして太陽を神と崇め、月に詩歌をうたい、星にロマンを託して果てしない夢を見ました。賢人は宇宙の真理を求め、天体の動きを観察し、暦を作り地球の動き惑星の発見をしました。月に人間が足を踏み入れ月の石を持ち帰ってからも四〇年を越しました。写真技術や電子撮像技術の進歩で宇宙は益々深く広くなっています。
一光年が約95億㎞でシリウスが8.7光年。気の遠くなる距離ですが、そのような宇宙から見て私達の地球の何と小さいことか又その地球に住む70億人の中の一人の自分自身の小ささを実感します。大災害の前には人類の余りにも無力であること、大自然の中での小さい生物であることを思い知らされます。指先で捻り潰されそうな小さな生物です。
その人間の作った歴史は一面血と涙の結晶、喜怒哀楽の集積でもあります。私は地震にも難を避け、戦争からも逃れ、事故に会うことも無く今日まで生かされてきました。でも明日の命はわかりません。分からぬまま生かされて、歴史の波の一粒の泡のように消えていくのでしょう。
でも現実にこうして3度の食事も満たされ、花鳥風月四季を楽しみ、新しい年を迎えて元旦には家族揃ってお屠蘇・雑煮を祝えたことを有難く感謝します。
ご来院下さる皆様の更なる健康とご多幸を祈ります。
健康とは! お餅の話
今月は気楽にお餅にまつわって記します。
それにしても近頃の若い人(嫌われる表現ですが)は餅を食べなくなりました。正月にお餅を食べなくては新年を迎えた気持ちにならないというのは私や高年齢世代だけでしょうか。私の生まれた大阪西区の商店の並んだ地域は暮になると賃搗き屋さんが廻って来ました。それが何時も来るのが夜遅くなります。当日待てど暮らせど餅屋はやって来ません。「お母ちゃん来たら起こしてや」と眠気に負けて寝てしまいます。小さい子ども達がごちゃごちゃしたら邪魔ですから起こしてくれません。
三種神器の一つに八咫鏡があるように、鏡は神聖な物で、鏡餅も鏡のように大黒柱に供える地方もあります。多くは三宝に重ねて祭ります。結婚・新築・開店・新造船等には餅をつき餅まきをして皆で祝いました。正月には先ず餅雑煮です。
餡を包んだり、蓬を始め草餅・豆・ごまと多様です。安倍川は徳川家康に安倍川の川原の砂を砂金に見立て、きな粉をまぶして供したのを家康が喜んであべかわ餅と名付けたと伝えられます。私は桑名・四日市の長餅が好きですが、走井餅始め各地に地元名産のお餅があります。
隣の国韓国は日本以上の餅国家で、お祭りには山のように餅をお供えし、仁寺洞など街頭に菓子餅が並び良く売れています。先年蔚山帰り間際に搗いて貰ったという土産の草もちはとても美味しかったです。
丸餅1個はごはん1杯に相当すると言われます。100gr当 ご飯168kcal 餅235Kcalですが、ご飯1膳140gr 235Kcal
さとうの切餅 54g 127Kcal ですから切餅2個が少し多めのご飯1杯に相当するようです。胸やけするほど餅を食べることも無いでしょう。やきもちは焼かない方がよろしいが、私はこんがり焼いて膨れた餅に塩をぱらっと入れて熱いお茶で柔らかになったお茶漬が大好きです。お年寄り・こどもの喉の餅詰りは注意肝要です。