眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m56

投稿日 2010年10月1日

らしく生きる

理事長 廣辻逸郎

子どものころは男らしくしろ。男だから辛抱せ、もっと元気出せ、泣くな!とか言われて育ちました。めそめそ〈女そ女そ〉するな。逆に活溌な女の子には、もっと女らしくおとなしくせんかと小言が飛んだものですが、今頃は男女の権利は同じですが、どうも女性の方が何かとお強いようです。どの家も表面はご主人と立てて貰っているものの、実権は完全に奥様が握っていて、男はグーの音も出ない。日帰りバスツアーも、昼間のレストランも殆ど中年女性で占められていて、その元気なこと!昼間働いている亭主のランチは幾らでしょうか?
戦争のない平和な六十五年。受験や就職戦争はあっても体力の必要な闘争がなくなりました。女性も社会に出て働き、昔とは男女間格差は無くなりました。家庭生活も変わって当然です。性による男らしく女らしくの言葉が無くなったのも自然の成り行きでしょう。でも社会的に性差は無くなりましたが年齢差は残っております。
後期高齢者の枠からはみ出すほどの年齢になると『年寄りらしく 老人らしく』と言う声が聞こえて来ます。マイナスイメージで大嫌いな言葉ですが、気力があっても体力が付いて行けないこと、自分の脳細胞が衰えてきていることを自覚しないこと、周りは思わぬ病気や怪我を心配してくれていること等を素直に受け入れるべきでしょう。 先日毎日新聞のトーク&トーク欄に有名な霊長類学者河合雅雄氏が記されていました。高校時代の結核で肺活量が成人の三分の一しかなくて、3800㍍の高地で5ヶ月ヒヒの群れの中で生活し、一夫多妻的グループの大集団の重層社会の世界的評価を受ける論文を出されたこと。またアフリカ等の研究で出血病や特殊な寄生虫に罹患したこと最近は癌を完治され、今も丹波で自然博物館の名誉館長や幾つかの名誉会長を引き受けておられます。癌の治療時『負けてたまるか』と専門書で勉強し戒律を作って生活を変えておられます。最後に「80過ぎてから元気で長生きするには、人に迷惑かけることと不義理をすること」と。家族・友人・それに自分の知らない力、人によっては神さまとか仏さまと呼ぶような力が働いているのだろうと語られる86歳の学者らしい生き方に感心しました。

健康とは! 住まいについて

一昨年手術場の新設工事に私の部屋を改造し、私は倉庫を理事長室にしました。空調の備え付け、配線の電気工事や換気扇の取り付け、床暖房と事務的生活に差し支えない部屋にあれあれと感心するほどに仕上げてくれました。ただ難点は窓がありません。雨が降ろうが天気であろうが分かりません。地下街で働いている人は年中このような生活をされているのかと改めて考えました。オフィス街で窓を開けて自然の風に触れることはビル生活では無くなっています。
最近は設計技術が進歩して、鉄筋もコンクリートも軽く薄くても充分対震出来るそうだし、防音・防熱対策も万全。壁紙も多種多様で個性が生かせます。
もう街中ところか田舎に行っても、重厚な日本家屋を見ることが無くなって来ました。自然を如何に生かすか、またそれに対処するか。そして調和と美を求めて造られました。ごく普通の家屋でも、床があり、畳を敷き、土壁で囲い、天井そして屋根を瓦で葺きました。軒を張って雨や直射光を加減しました。床からの空気が畳を通し天井に抜けて自然の換気をし、畳や土壁・襖・障子が乾燥や湿気の調整をしてくれました。一方現在はサッシやコンクリートの壁や床で密閉されても空調で年中同じ室温に保たれ、そのほか人工的に快適に生活出来る工夫があります。自然を生かした昔の日本家屋。人工的に快適を追求した現在の建物。瓦屋・左官・襖屋〈建具師〉の仕事量が激減しました。
一方シックハウス症候群や年中蚊やゴキブリが見られます。壁紙や床の接着剤は随分改良されていますが、薬品に変わりはありません。アレルギー体質の人は過敏に反応します。それがアレルギーです。
今日は休診日。ドアを開けて隣室の診療室の窓を眺めながら原稿を綴っています。