3月とお雛様
院長 廣辻徳彦
2月には、数年ぶりにクリニックの前の道路に融雪剤を撒かなければならないほどの雪が降りました。ところがその後の連休にはコートもいらない暖かさとなり、花粉や黄砂の情報とともに春に向かう季節を実感します。さて、この3月は昨年生まれた3人目の孫の初節句、一緒にお祝いをする予定です。雛飾りを父親、母親どちらの実家が買うかを言うこと自体が時代遅れなのかもしれませんが、習慣的には母方の実家が購入することが多いとされています。今回は息子夫婦とあちらのご両親とで相談し、お内裏様とお雛様の綺麗なセットを買っていただいたそうです。いわゆる「有職雛」というもので、お内裏様は黄櫨染という高貴な色の袍(ほう:一番上に着る服)を着ています。最近のお雛様はお内裏様が向かって左、お雛様が向かって右(お内裏様から見て左側)の配置で、今回のお雛様もそのようになっています。現在は、全国的にこれが主流の並び方で、これは明治時代以降、西洋風の並び(右上位)を取り入れた皇室に倣ったからだと言われています。しかし、京雛と言われるものはその順が逆で、お内裏様が向かって右、お雛様が向かって左(お内裏様の右側)です。江戸時代までの日本では左側が「上座」とされていたので、その伝統で作られています。今でもデパートや人形屋さんで、数は少ないですが京風の配置の雛飾りが販売されています(多少高価である傾向です)。芦屋にあるフランクリン・ロイド・ライト設計のヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)では、4月まで雛人形展をしています。予約が要りますが、見応えがある展示なのでお勧めです。
4年に一度の冬季オリンピックでは、スノーボードやフィギアスケートを中心に日本選手団が活躍し、たくさんのメダルを獲得していました。若い選手が何回も縦横にクルクル回転しているのを見ると、「人間ってこんなことができるのか」と感心してしまいます。それでも、我が家では昔からあるスキーの滑降や回転競技が人気です(妻と私の2人ですが)。日本人の出場が少ないからか上位入賞が期待できないからか、ニュースも少ない傾向ですが、時々疑問符のつく結果となる採点競技より、単純にタイム一択で勝負が決まるアルペン種目をもっと取り上げてほしいと思っています。3月は大谷選手も出場するWBCや安青錦の綱取りがかかる大相撲の春場所(大阪)、選抜高校野球など、いろいろなスポーツを観戦する楽しみも増えてきます。花粉が飛ぶこの時期は外に出るのが億劫な方もいらっしゃるでしょうが、良い季節を満喫しましょう。
健康とは!(アンチエイジングを考える-その2)
前回アンチエイジングについて、1.抗老化(抗加齢)、2.健康寿命の延伸、3.見た目の若々しさを保つために、食事、運動、生活習慣の改善、医療・美容的アプローチなどを紹介しました。
食事の面では三大栄養素と言われる炭水化物(糖質)、タンパク質、脂質をバランスよく摂取し、ミネラル、ビタミンを取り入れることを考えます。私自身が肥満傾向ですので偉そうに言えないのですが、健康に過ごすためには太りすぎず、痩せすぎず、適度な体重を保つようにしましょう。抗酸化作用のある食品(ナッツ、魚、緑黄色野菜など)を摂ることも大切です。食事だけで十分摂取できにくいのなら、「サプリメント」などで補っても良いでしょう。しかし、手のひら一杯のサプリメントを飲んで、食事などよりこれで十分、というのは間違いです。ただ、65-70歳以上では「少しだけ太り気味(小太り)」の方が、普通から痩せ気味の高齢者より健康で長生きできるという研究結果があります。もちろん脂肪太りではなく、筋肉量もそれなりに維持できているという条件です。痩せ型の方が筋力低下(フレイル)を招きやすく、骨折などのリスクが増えることや、栄養の蓄えが少ないことで病気や慢性疾患に弱くなるからだとされ、「肥満パラドックス」といわれています。運動と生活習慣の改善はいうまでもありません。生活習慣では十分な睡眠の確保と、禁煙はもちろんなのですが、最近では飲酒も控えるべきとの報告が多くなっています。WHOによると、「健康に安全な飲酒量はない(2023年)」とされ、1日に多くてもビール中瓶1本程度(日本酒なら1合)以内が節度ある程度で、ガンに対しては少量でもリスクを高めるとされています。生きていればストレスも多いわけですが、それを少なくする生活こそ望ましいのだと思います。
医療・美容的アプローチなどの対策は突き詰めればきりがありません。美容的にはシミ、シワ、たるみなどの「見た目の老化」を抑えたり、改善したりするためにスキンケアを行うことが一般的ですが、美容的医療(外科的切開を伴うもの、レーザー、ヒアルロン酸注入など)も行われています。医学的な効能があるのかの証明は難しいのですが、点滴を用いて体内にビタミンなどを取り入れる方法もあります。
最近は、年齢に逆らうアンチエイジングではなく、「ウェルエイジング」といって上手に歳を重ねるように考えていく流れもあるようです。私も無印良品のエイジングケア化粧水とクリームを使っています。安価で良いのですが、どれほど効果を上げているのかは実際のところよくわかりません。





