コンサートに行きました
院長 廣辻徳彦
今年は暖冬という予報が出ていた通り、平均気温が高かったようです。雪のため首都圏の高速道路の通行止めが話題になったこともありましたが、寒さに震えることは少なかったように思います。スギ花粉も少し早めに飛び始めた様子ですし、近畿地方の桜の見頃は3月末ごろになると予想されています。気候変動のせいなのでしょうか、少しずつ季節感が変わっていくのかもしれません。
遊びの話になって申し訳ありません。2月の初め、息子にチケットをプレゼントしてもらい、生まれて初めてロックコンサートに行ってきました。イギリスのロックバンド「クイーン」のメンバー、ギターのブライアン・メイとドラムのロジャー・テイラーに、ボーカルとしてアダム・ランバートを加えた「クイーン+アダム・ランバート日本ツアー」の名古屋公演です。中学生の頃からクイーン(特にフレディー・マーキュリー)のファンで、約半世紀前にもクイーンのコンサートに行ったことがある妻と二人、素晴らしい時間を過ごすことができました。コンサートの翌週の連休には、豊島園跡のハリーポッタースタジオツアーに行くため東京に出かけました。それ以外の予定は決めていなかったのですが、歌舞伎で一演目だけ観る「幕見」というチケットがあることを思い出し、ちょうどいい時間に中村獅童、中村芝翫が出演する「釣女」という演目を見つけて、歌舞伎座で観劇してきました(税込1,100円)。行くことがなかったコンサートや歌舞伎でしたが、面白いものだと改めて認識した次第です。余談ですが東京での夕食時、カウンターの隣で外国人の夫妻のご夫人が食材のことで困っていらっしゃいました。英語が堪能な妻が少しお助けしたところ話が進み、ご主人がクイーンのツアーに同行している弁護士さんだとわかりました。「ロジャー(ドラム)がこのホテルのスイートに泊まっているよ」と教えてくれたのですが、いろいろなことがあった2月でした。
さて、コンサートではドーム球場に大掛かりなセットや機材を組まなければなりませんし、来日しているスタッフや各会場のスタッフ、物品販売のブースなども含めると数多の人が関わります。観客は約3万人だったと聞いているので、とても大きな経済活動です。今回はマスクの規制も全くなく、コロナ感染のせいで中止になっていた時期があったことがまるで昔のことのようでした。しかし、いまだにインフルエンザやコロナに感染したという話も多いので、普段から気をつけておきたいものであるとも思いました。
健康とは!(定年を迎える頃)
クイーンの2人はすでに70歳代、2時間余りのステージの間ドラムを叩いたりギターを弾いたりで、かなり体力が必要だったと思います。ミュージシャンには定年がなく人気がありさえすればいつまでも続けられるとはいえ、演奏も歌も若い頃の力がそのまま保たれるわけではありません。きっと、日々努力をしていることと思います。あの「若大将」加山雄三さんも、2022年の年末に85歳で絵画などの創作活動を除いてコンサート活動を引退されています。NHKの歌番組などのテレビを通して聞く限り、まだまだそこらの若い歌手より遥かに声量のある歌声だったと思います。どこかの記事で「まだまだできるとは思うけれど、けじめは自分でつける」と書いてあったのを読み、引き際もご自身で決められたところが「かっこいい」ものだと感じました。
私もこの3月で62歳になります。世間でいえば定年を迎える歳です。高校時代の同級生でも、50代になって子会社に出向したり、嘱託という身分になったりしていることを聞きます。つい先日も製薬会社から情報提供をしてくれている担当の方で、「今日で60歳の誕生日なので定年になって、明日から嘱託になります(給料も減ります・・)」という人がいました。今や人生90年という時代、60歳で仕事を辞めて残りの3分の1を働かずに生きていくことができる人は数少ないと思います。不動産や投資の運用で備えている人もいらっしゃいますが、景気にも左右されるので必ずうまくいくというわけでもありません。昔のように年金を当てにすることもできない時代です。歳を重ねるほど病気やケガのリスクも増えてくるので、後の人生については十分考えないといけません。
もちろん、いつまでも毎朝通勤、くたくたになって帰宅という生活のままでは過ごせません。年齢相応にはリタイアしてかつ自分のために時間を使う生活をしていきたいので、定年を迎える頃になれば定期的な健診で健康状態をチェックする、無理をしない程度には身体を動かして運動機能の維持をするなどのことはしておくべきなのでしょう。全く仕事をせずに暮らせるだけの経済事情があれば別ですが、何かをし続けることは気持ちの上のやりがいにつながるので、少しでだけでも経済的にプラスのなるような日々の仕事があればいいかもしれません(簡単には見つからないところですが)。私の仕事には定年はありませんが、健康に気をつけながら、進歩する医療情報についていきたいと考えています。