眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m102

投稿日 2014年8月20日

8月はお盆の月です

理事長 廣辻逸郎

8月はお盆です。十日頃大阪土佐堀川沿いにお盆用の夜店が並び各家用具を揃えます。お盆初日は迎え火を焚いて仏さんのお迎えです。足洗いの手水も用意し子ども達も神妙にお迎えします。三ヶ日のお供えも決まっています。朝の芋粥のお下がりがなぜか美味しかった。そして送り火で家族揃って送り、お団子などお土産を積んで精霊舟で川に流しました。仏壇のお供えに餓鬼の分も別に供えられていたのが思えば滑稽だが教えが込められています。盆休みも実質夏季休暇になって来ていますがご先祖や亡き人を偲び供養する気持ちは忘れずにいたいです。
7月末に痛ましい事件がありました。オランダを出たマレーシア航空機がウクライナ上空でロケットかで撃墜されて300人近く全員死亡しました。その地区の紛争に全く無関係な人だけに余計に憤りを覚えます。パレスチナでもガザ地区で女子どもを含む市民が連日多数死者を出しています。戦争の空しさ。
日本では昭和20年以降戦争がなく平和が当り前ですが、約百三十年前まで日本人同士の戦争をしていました(西南戦争)。現在高齢者と言われる世代はもの心付く頃からお国のため天皇陛下の為に死を恐れずに戦争に立ち向かえと教えられ洗脳されて戦争が当り前でした。シベリアの酷寒地や南方で飢えや悪疫で亡くなったり、沖縄の人達・広島・長崎での被爆と戦争は人間を狂わします。自分を含め家族が平穏に暮らしている時に、最愛の家族が襲われたり危害を加えられたらどれだけ憎しみを持たずにおられましょう。殺してやりたくなりましょう。それが人間の弱さ怖さです。
万人誰も死を避けることは出来ませんが、いかに死を迎えるか歳を重ねる毎に頭をよぎります。少なくとも戦争がなくて弾や爆弾、飢え、悪疾で死なずに済むことを願います。8月15日武道館で全国戦没者慰霊祭が行われます。黙祷しましょう

健康とは! 白内障手術自験記

7月2日9日と1週間の間隔をおいて私は白内障手術を受けました。私が眼科医になった60年前の術後1週間両眼帯で絶対安静、頭も動かすなと現在では考えられないような時代と違って、15分程度で日帰り手術が普通。術後は分厚い凸レンズも掛けなくて人工レンズでメガネなしで綺麗に視力が取り戻せる本当に有難い世の中になりました。今日のような安全で確実に視力を回復するまでには眼科医の並々ならぬ努力がありましたが、医学だけでなく手術器具、挿入人工レンズ工学の進歩も大きく寄与されています。本来生体に異物が入ると排出しようとする防御作用が働きますが、人工レンズだけでなく、心臓弁・人工血管・人工骨関節等々人工医療具等現在の人類はどれだけ大きな恩恵を受けていることでしょう。
さて私は術前視力右0.2(矯正0.7)左0.1(矯正0.6)で日常生活に左程の不便はまだ無かったのですが、短時間の読書・パソコンでボケや眼精疲労を感じるので手術を希望しました。随分前に著名な眼科医が白内障手術自験記で、術後特に横文字の原書が見やすくなったと記されていたのを記憶します。
昔は濁った水晶体をそのまま眼外に摘出するので十分濁ってから手術しましたが、現在の超音波乳化吸引術は混濁した水晶体を超音波で壊して(乳化)吸引するため濁りの軽いほうがし易いわけです。そして人工レンズも折り曲げられるので角膜の切開口も2㎜少しで済み、縫合もせずに終わり術後の安静度も軽くて済みます。座位のベットに乗って多少の緊張はありましたが術中痛みは軽微でした。翌朝眼帯を取るまで少し鬱陶しいですが僅かな辛抱です。眼帯を外されると外界の明るさ、空の青さの鮮明さ、そして壁の白さが段ちに差がありました。1週間後片方の右眼をしてもらって両眼1.0の視力を得ました。術前強かった乱視もなくなって快適です(レンズに乱視が入っている)強い夏の光線でも遮光レンズなしで眩しさも余り自覚しない。折角良く見えるようになったのですから活かした生活を送りたいと思います。