眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m179

投稿日 2021年1月6日

新年の始まり

院長 廣辻徳彦

明けましておめでとうございます。令和3年になりました。大晦日には東京で1300人を超える感染者が出たのですが、そのニュースにも驚くことがないぐらいコロナ慣れしてしまったこの頃です。緊急事態宣言が出た当時よりも状況は悪くなっているのに何の対応もできない管政権ですが、12月14日に突然年末年始のGo to事業を中止する発表をしました。しかしながら、年末のニュースなどで見る限り、少なめであるとはいうものの街の人出はそれなりのものでしたし、座席の制限をしながらも飲食店の営業は行われていたようです。春の緊急事態宣言で制限ばかりで経済に大きなダメージが生じたことを考えると、どこかで折り合いをつけながら過ごすというのは仕方がないことかと思います。それでもJRや私鉄の終夜運行が取りやめになったせいで、このあたりの初詣の人波は例年に比べてかなり少なめだった様子で、ウィズコロナを意識する年始になりました。関東で再度の緊急事態宣言が発令される様子で、欧州の変異株がすでに日本でも広がり始めています。昨年からは欧米ですでにワクチンの接種も始まり、日本でも2月下旬から順次接種が始まるようです。ワクチンの効果が出て、僅かずつでも日常生活が元に戻ってほしいものです。
昨年も書きましたが、私は高校を卒業して以来40年間、同級生と大晦日の深夜に初詣に出かけていました。しかし、さすがに今年は中止せざるを得ませんでした。終夜の電車運行もなかった大学生の頃は、宝塚神社から清荒神まで参拝した後、生瀬付近まで足を伸ばしてから門戸厄神まで歩いたのが最長記録でしたが、どちらにしてもそのような無理はとてもできません。昨年の「宝塚神社〜清荒神から宝塚駅周辺まで歩いて居酒屋で乾杯、電車で神戸に帰宅」、というコースも、初詣の密集や居酒屋での飲食などを考えれば今年は全てNGでした。毎年、元日の午前0時には宝塚神社で過ごしていたので、40年ぶりに年変わりを自宅で迎えることになり、紅白歌合戦などのテレビをいつもよりのんびり見て過ごせたように思います。おそらく日本中で旅行やイベントが少なくなっていたせいで、ゆっくりご家庭で過ごされた方も多かったのではないでしょうか。年越しイベントなどこの時期でしかできないような楽しみがあるのも年末年始のいいところですが、忙しい1年の始まりと終わりに家族で過ごすのも良いことかと思います。今年1年、在宅以外にも影響はたくさんでるでしょうが、いい方に気持ちを切り替えて過ごしたいものです。

健康とは!

一年の初めに今年は、もしくは今年も健康でいたいと思うのは当然のことと言えます。特に昨年はコロナウイルス感染が全世界に広まりまだまだ猛威を振るっています。ウイルスにはクリスマスもお正月も元号も関係ありません。移動や会食を控える必要がある時に、クリスマスや里帰り、忘年会や新年会が重なるならば、いかに自重するかが大事なことになるのは言うまでもありません。対策にマスクと手洗いを加えることで感染機会を減らすことができるので、今年もそれを励行したいものです。これらの対策のおかげで、インフルエンザの感染者は確実に減少していて、国立感染症研究所のデータではこの10年間で最低レベルの数です。全く抗体を持っていないコロナウイルスとは、毎年ワクチン接種が行われている、今までの流行である程度の抗体を獲得している、という点で異なるものの、手洗い、マスクなどの対策が功を奏しているのは間違いないでしょう。インフルエンザ感染による直接の死者数は毎年3000人余り、インフルエンザに罹患したことがきっかけでもともとの持病が悪化して死にいたった場合をあわせた超死亡概念では死者数が約1万人と言われています。今年は別にして年間1100−1200万人が罹患しているので、超死亡概念で計算すると死亡率は0.1%程度となります。日本における現時点でのコロナウイルス感染では、24万人以上が罹患して3600人以上が死亡していますから死亡率は1.5%という高さです。特に高齢になる程死亡率が高いので、仕事や学校に通う必要のある世代は、自分がかからないことと同時に、家庭内で親や祖父母に感染させない行動をとることが大事です。
以前にも書きましたが、自分の身体だけでなく、心にも不安がないような状態であることが健康であるための大事な条件です。家族の身体にに健康不安があることは、当然自身の心の健康や仕事などへの問題を起こすでしょう。世の中で一人だけ健康であり続けることはできません。ウイルスに年始は関係ないとは言いましたが、自身の健康を願うこの年の初めに、人への感染も防いでお互いに健康でいることを考えるようにしたいと思います。繰り返しになりますが、マスク(表情がわかるメリットはあるものの、感染防止の効果はほとんどないマウスシールドは除く)と手洗い、密を避けて会食を控える、これらの基本をもう一度実行して、私も健康の維持に努めたいと思います。