眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m28

投稿日 2008年6月1日

今年の学校検診を終わって

理事長 廣辻逸郎

宝塚市内高校から幼稚園まで、今年の眼科検診も終わりました。
私が宝塚に来た昭和38年にはまだトラコーマやロホー性結膜炎等慢性の結膜疾患が約20%あって、治療証明書がないとプールに入れないと度の眼科診療所も子ども達で一杯でした。しかしもうトラコーマは完全に無くなって、わずかにアレルギー性結膜炎が散見されるのみです。これも伝染性はありません。アレルギーも程度の強い春季カタルは殆ど見なくなりました。
結膜炎に代わって、視力の低下。近視が増えております。逆瀬台・西山・第一小とも、3年生からぼつぼつ視力低下が始まって、5年生になると50%を越します。当然中学・高校では80%に近くが1.0未満です。年々近業生活が増えて、PC携帯のメールゲームマンガを含む読書と眼の休む間もありません。
近年の社会情勢から心因性視力障害の児童生徒も確かに存在しますが稀です。仮性近視(調節緊張)もあって治療対象になりますが、いつまでも治療することは無意味のことがあります。私は暗室で十分検査の上で、高学年になれば眼鏡の使用を勧めております。中学・高校で0.3以下の視力で授業を受けることは困難です。眼鏡を掛けさせたくないというご両親がおられますが、メガネを掛けるから近視が進むものではありません。視力回復センターには眼科医師がいないことを書き加えます。
コンタクトの使用が増えております。使用法を絶対正確に守って眼科専門医師の指導検査を受けてください。
眼科と直接関係ありませんが、皆清潔で、高校生は男女ともおしゃれに気を使っています。そしてどの学校でも肥満児が少なくなった感じです。ただ皮膚の荒れた感じの子。肥満はいないが全体に手足がほっそりと、身長はあるが体重が軽い感じ。顔も面長でイケメント言うのでしょうか。十数年前に比べてたくましくて権太(ごんた)な男の子が見られなくなりました。体力がなくて学力はつきません。

健康とは! 食生活の変化

先日某大学で食物科学を教えている女性が「お湯が沸いたから火を消して」と学生に言うと、“湯が沸く”ということが解らない子がいました。包丁が家にない子もいるのです。と。薬缶は確かに我が家でも最近使った覚えがありません。ポットは沸涛したらメロディーを流して教えてくれます。包丁がなくてもビニール袋を開けてチンすればOKです。包丁で手を切る心配も、泥棒に刺される気遣いもありません。
お寿司を自宅で巻いたり握る家庭はどれだけおられましょう。麺のつゆも各社で味を競い、ドレッシングも色んな種類が出回っています。まだご自宅で調合されていますか?
田舎へ行ってももうかまどでご飯を炊いていないでしょう。『はじめチョロチョロ中パッパ。赤子泣いても蓋取るな』もう通じません。ボタンを押すだけでおいしいご飯の出来上がり。風呂もスイッチを押せば風呂桶に適量で適温にして待ってくれます。湯が溢れたり、消し忘れて火傷することもなくなりました。外出先からリモコン操作も出来るそうで食のみでなく生活がすっかり変わりました。
おふくろの味。我が家伝統の味付けなんてもう特殊な食生活かもしれません。
薬缶を知らない、包丁がないを笑っているどころか、私たちの衣・食・住の生活がどんどんと無意識のうちに変わってきております。三食外食。時には宅配を頼んで、宛らホテル生活のような毎日になればもう炊事場もいりません。ワンルームマンションでない普通のキッチンの無いお家。案外と近くまで来ていないでしょうか。キッチンのあとをあなたは何の部屋に設計されます?
ファミレスを利用しない私が一番時代に遅れているのかもしれません。