梅雨を乗り切ろう
理事長 廣辻逸郎
五月末に近畿地方も気象庁から梅雨入り宣言されました。青空に泳ぐ鯉のぼりや、牡丹・バラ・さつきの華やかさの5月に比べて6月は梅雨で湿りがちです。
6月は旧暦で水無月と言いました。雨降りの続くのに水無しとはと思いますがこの『無』は『の』という意味で『水の月』と解釈すべきとか。そして梅雨(ばいう)の(ばい)は黴(かび)の黴雨(ばいう)を嫌って梅の梅雨を使ったとされます。丁度梅の実が熟れる頃で受け入れられたのでしょう。雨と同時に湿度が高くなってくるので誰もが鬱陶しくなります。空調の普及で随分凌ぎ易くはなっていますが。
4月から5月にかけて好天気と気温の上昇に合わせてアベノミクス効果とか円安・株価の上昇。大阪駅北のグランフロント開業もあって自分の財布が膨らんだわけでもないのに高景気の印象がありましたが、このところ反動が出て千円を越す株の大暴落それに橋下市長の慰安婦の発言で暗い世情になりました。世の中男女・雌雄のある限り性の問題から避けられません。随分昔、絵画に造詣の深い方にどんな絵にも男女が描かれていると話された記憶があります。小説であれ絵画であれ、描かれ方で片や芸術片や卑猥になります。戦争を知らない世代が頭の知識だけで慰安婦問題を取り上げる事自体危険があります。慰安所の必要悪を言っても通りません。戦争は人間を狂人にする危険が有りましょう。しかし戦場でなく平和な時代でも売春買春があとを絶ちません。人間の愚かさ醜さは救いようがありません。
先日は某スポーツ関係の有力者をセクハラでテレビに大写ししてこれでもかこれでもかと責め立てていました。なんと残酷なことでしょう。悪いことを責めるのはメディアの仕事でしょうが人間を裸にしてしまう世の中もまた怖い気がします。
叩いて埃の出ない人がいましょうか。
健康とは! 食べ放題の日帰りバス旅行
最近メール便やメールで毎日のように手軽な日帰りバス旅行の誘いが入ってきます。しかも梅田や三宮まで行かなくて、地元のターミナルで乗降車出来て費用も割安で、活けアワビの踊り食い、砂の美術館を見てお土産付きで6900円。白桃食べ放題温泉旅館で会席料理で9800円。等々次々と魅力一杯です。男と違ってご婦人方は友達が沢山あって気軽に声を掛け合ってお小遣いの範囲で一日解放されて観光に興じた上、自分で料理せずに食べ放題後始末もせずに済んで、旅行社お勧めの海産物の土産を買って帰ったらご主人も満足で四方円満です。
腹を立てて喧嘩しながらでは山海の珍味も砂を噛む思いです。楽しい食事は唾液の分泌も、胃腸の働きもよくて申し分なしです。脳の視床下部の食欲中枢がもう満腹だと信号を出しても中々ストップが利きません。肥満そうして膝痛に進行です。
一方先日の新聞[女の気持]投稿欄に長浜市の78歳の老婦人が自分で苗から瓜・大根・なすび等育てて奈良漬けやたくあんを作っている話が掲載されていました。84歳のご主人が漬物石を持ってくれると記されています。老夫婦の安穏な生活がうかがえます。私の若い頃母やそれを見習って妻がたくあんを作っていたことを思い出しました。家族や近所の奥さんからも美味しいと言ってもらうのが楽しみだったのでしょう。段々と家庭で手間暇のかかることはしなくなって手軽に口にする時代になりました。一粒のお米、一枚の葉っぱも沢山の人の汗と願いがこもっています。平凡であれ毎日三食美味しく口にできる平和な世の中と健康を有難く感謝します。人間の本能性欲と食欲。今月は前段で性を、後段で食を扱いました。