今年の8月は暑かった
理事長 廣辻逸郎
ロンドンオリンピックが7月27日開会し8月12日に閉会された。この期間なでしこジャパンや女子バレー・競泳・レスリング・ボクシング更にアーチュリ―やフェンシングまで日本選手がメダルをとって深夜から早朝までTVに熱い声援を送り、「このまま手ぶらで北島を返せない」と名セリフも残った。銀座の凱旋パレードは月曜日にも関らず50万人も詰めかけて健闘を称えた。8年後の東京開催を実現して欲しいと熱望します。
一方梅雨明け以降の日本列島の連日の暑さは異常としか言いようがない。連日35度を越す暑さには閉口する。通勤や、外勤の多い職種の方は若くても身体にこたえましょう。
日本だけでなく地球全般気温が上昇しているようだ。先日新聞に北極圏の海氷面積が縮小し、氷の厚さも薄くなっているように報じていました。地球で一番寒いところの氷が解けて来ていると思うと寒くなりますが冗談を言っている場合ではありません。東京も百年前に較べ平均気温3度高くなっているとある番組で解説していた。
南方系の植物が北方に上昇し、海流も変化して、寒流の魚群の南下が遅れて漁獲量も大きく変化しているようです。戦後1950年頃は12月には分厚いオーバーを着ていた記憶があります。凶作に泣き、貧困の象徴にされた『おしんちゃん』や2・26に語られる東北に昨今は凶作が報じられることはありません。稲の品種改良も有りましょうが気温の上昇も関係しております。
世界地図を広げるとあの肥沃な南フランスと北海道は同じ北緯45度線上です。海流の変化、気温の上昇相俟って北海道は優良な大農産地に変貌するのではないでしょうか。原発や重油に頼らない太陽光・風力・地熱・水力等自然エネルギーでまかなえる食品の自給率も高い日本の姿を夢見ております。
健康とは! 汗を考える
この夏連日35℃を越す猛暑が続き天気予報のアナウンサーは盛んに熱中症の予防に水分の補給を呼び掛けていました。我家でも妻が毎日麦茶を2ℓ以上作っております。普段トイレの回数を特に外出時に気にする方も水分を摂った割に夏期はトイレの回数が少ないことを自覚されていましょう。言うまでも無く発汗で体温を調節していますから、当然運動や暑い時は発汗量が多く排尿が少なくなります。
医学生の授業は先ず解剖・生理学から始まりますが、汗に関する生理学は名古屋大学の久野寧教授が有名でした。教授は汗の体温調節生理から汗の化学・成分、汗腺の全身分布等世界的研究で文化勲章も受けておられる。
汗と自覚しなくても成人は皮膚や口腔から体重当り約15ml(一日約500ml)水分が喪失している。
運動や暑い日は1~1.5ℓ以上汗が出ている。その分水分の補給が必要になる。ただ汗は水分だけでなく、ナトリウムやカリウム等の無機質から有機物も同時に排出されるから水分だけでなく、それらも同時に補給する必要がある。その点スポーツドリンクは成分配合されている。逆に運動もしないで大量に飲むと有害になる。その点番茶は安価で有効な昔から重宝されている飲料だ。ノンカフェインで抗酸化作用もあり血液をさらさらにして高血圧・心臓病にいいことが実証されている。コープで52袋178円で出来る麦茶よりコンビニに並んだカタカナ文字のペットボトルが効用があるように思いがちだが・・・。
暑いけれど運動した後の汗は気持ちいいものです。暑い時は汗をかきましょう。クーラーの部屋に閉じこもらないで頑張って働きましょう。奥さん手作りの料理と冷えたビールが待っています。