少子高齢化
理事長 廣辻逸郎
新聞テレビに「少子高齢化」の文字を見ない日はありません。65歳以上が21%15歳以下の小児が13%と世界一になりました。しかも日本人が長生きして高齢者の増える事が福祉医療費を増やし、年金支払いも増える一方で現在の若者は受給出来なくなると、まるで高齢者が悪の根源で邪魔者扱いです。
戦後60年ですから所謂老人は、日本の経済成長期、空腹に耐え、猛烈な会社人で勤勉して今日の日本繁栄の基礎を創ったという自負心があります。80歳を越した方は銃弾をくぐり結核などの国民病を克服して生き長らえたのです。
昭和30年後半から、宝塚市も急激に人口が増えました。毎年一万人ほど増加して、学校も毎年1~2校増築されました。そしてここで子育てした子供達が巣立って現在に至って他市同様老人だけが残っております。
駅周辺に新アパートが建って若者が入ってはおりますが、山の上の老人が駅近くに下りるには土地価格の差で無理です。誰しも呆けずに元気に長患いせずにころりとあの世にと願っています。
介護保険の浸透で主婦が年寄りの介護をしなければという陋習から開放されましたが、敬老という言葉をこの世から無くさないよう願っております。老祖父母を大事にする姿を孫に見せて欲しい。
少子化への対策も医旅費の無料化。学童保育の増額といった考え方を、介護保険と同じ育児保険の新設と言った発想の転換で子育てすることに私も同意見ですが、育児保険については紙面が尽きましたので次回に譲ります。
健康とは! 上手な医者のかかり方
病気になった時、誰もが優秀な医者の診断を受けて、早く良くなりたいと願うのは当然のことです。
大学付属病院・大病院はいい先生がいるからと、どんな症状であっても大病院に受診される方はまだまだ沢山おられます。 内科と言っても循環器・呼吸器或いは内分泌科等々と分科しておりますし、 眼科でもその医師のよって得意分野があります。
開業医も医師になって早々に開業しているわけではありません。大学での研究や診療で腕を磨き、病院でも入院患者の診療や手術を経験して開業している場合が殆どです。現在のように、診断機器や手術手技が進歩しますと、自然と得意分野や不得手な領域が出来てきます。
どの医院も最高の設備を備え、手術に対応できるわけではありません。その分絶えず学会や研究会に出て、どの先生がどの病気に専門かを承知して、自分の治療出来る領域外と診断した時は躊躇無くその専門医に紹介しております。少なくとも私はその方針をとっております。これは他の科でも言える事です。
そして大事な事は患者さんと医師との間に信頼感が無くてはなりません。自分の意に合わないと次々と転医される方がありますが、一番下手な受診の仕方です。大病院のどの先生に診てもらうか。紹介なしでは、どの医師に診てもらうかわかりません。長時間待って、なんの為にその病院にいったのか不満を持たぬ様上手な受診の仕方をして下さい。
住宅近辺に信頼して、何でも相談出来る主治医を持ちましょう。そして他の科の病気でも専門医を紹介して貰ったらいいでしょう。医師会内でもメーリングで病気について話合いし、色々情報を交換しております。宝塚市内にも優秀な医師が沢山おられます。
患者さんが早く良くなりたいと同様医師も早く良くなって欲しいと努力しております。
今月は眼科の病気の話は休んで、眼科のクイズをしましょう
1. 近視は老眼にならない
YES NO
2. 遠視と老眼は同じである
YES NO
3. 色盲(色覚異常)では赤色が緑色に緑色が赤色に見える
YES NO
4. 40歳以上日本人の緑内障有病率は
2% 6% 12%
5. 緑内障は70歳以降は40歳台の
2~3倍 5~6倍 8~9倍
6. 緑内障で必須の検査は
血圧 視野 血液
7. 日本人緑内障の半数以上は正常眼圧緑内障である
YES NO
8. 目の前に虫が飛んで見えるのを飛蚊症という
YES NO
9. 飛蚊症の人は眼底検査が必要だ
YES NO
10. 成人失明原因の第一位は
交通事故 糖尿病 白内障
啓蒙的な問題を出しました。
Q1 2 3 は案外間違った認識の方がおられます。第3問は実際に中学校で 先生が生徒に間違って指導された事項です。緑内障 糖尿病 高血圧 は身近な問題です。
A
1.NO 2.NO 3.NO 4.6% 5.5~6
6.視野 7.YES 8.YES 9.YES 10.糖尿病