眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m126

投稿日 2016年8月1日

蝉しぐれ

理事長 廣辻逸郎

まだ梅雨明け宣言も出ないのに一斉に蝉が鳴き出した。これだけ蝉が鳴いているのにと思っていたら、日経たず九州から東海地方まで梅雨が明けましたと報道された。気象衛星や観測機器を使わなくても小動物の蝉がどうして天候気温を察知するのだろう。しかも広範囲の地下にいて多数の蝉が一様に地上に出てしかも羽化しなければならない。人間ならメールか最近ならスマホでボスから指令を出したら瞬時に伝達出来るだろうが、一体どうなっているのだろうか。
蝉の種類も多様で油蝉・熊蝉‣ミンミン蝉位は名前を知っていても種類によって鳴く時間帯に異同があることも恥ずかしいが知らない。でも蝉も余り暑い日中は鳴かないようだが経験的に思っているだけで定かでない。大昔から歌に俳句小説に詠み書かれ、子供の頃虫かごを手に蝉を捕え掌に『いたこそばい』思いの記憶が残っていましょう。 
今スマホを持ちだしたが、世界中年齢性別を問わずスマホなしで生活出来ない世の中になって来た。財布に始まって名簿・記録。電話・辞書・地図・計算機・各種切符の購入・予約・ゲーム等々もうすべての項目完全にスマホが処理してくれる。定額安価で新曲がダウンロード出来るのでCDが売れなくなったと聞く。ポケモンGOが出て世界中色んな問題が出て大騒ぎ。毎日の生活がどんどんと変わってきて私のような高齢者は愈々隅に押し込められそうだ。
ソフトバンクの孫社長は3兆円の借金をして英国の半導体設計事務所アームHDを買収した。商売に抜け目のない孫社長がすることだからもう何年かしたらすっかり我々の生活は変わってしまうのだろう。
更にAI人工頭脳とロボットの進歩が目覚ましい。囲碁将棋の名人がAIに負けている。自動車も自動運転で事故を起こさず走る日も目前のあり様。何れ人口減で働き手のなくなる日本はロボットの助けなくてはやっていけなくなるから研究発展するでしょう。
某年某日 Hは蝉の鳴き声に眠りから覚めた。ラジオ体操を済ませて食堂に行くとロボットのRさんがハムエッグの朝食を用意してくれている。朝刊もロボットT君が取ってきてくれている。そしてバスルームの洗浄さらに洗濯にかかっている。今日は医師会写真同好会の撮影会である。運転免許書を返上したHだが自動車は自動運転で行先を指示しただけで無事目的地まで届けてくれる。重いカメラも三脚もロボットY君が持ってくれて手ぶらでOK。坂道にかかるとY君が押してくれるので平気である。
Hはパジャマに着替え乍ら、さて今日は家族と何か話をしたんだったか考えながらベットに横になった。  ¦新真夏の夜の夢¦

健康とは! 諺(ことわざ)にみる健康話 

古今東西私達は簡単な諺で生活の知恵を育んできました。おそらく皆さん周知の諺ばかりでしょうが記します。
命に過ぎる宝なし 命あっての物種です。どんなに財産・名誉があっても死んだらそれまで、生きていなくては。それも寝たきりでなく元気で。認知症が嫌なら体特に手足・頭を使いましょう。
早起きは三文の得 子どもの頃大阪市電は早朝割引がありました。これは割引でなく他人より早く起きて働らけばそれだけの収入になるとも、割のいい仕事が取れる話。
腹八分。腹も身の内 大食いの戒めでしょう。 食わず嫌い 逆に口にしなくて美味しさ知らずに嫌いと言って食べないこともあります。食品には夫々の美味しさがあります。他人がいいというのはいいところがある。悪い、良くないというのはそれなりの意味があります。食品だけでなく、人物を見るときも同じです。人夫々いいところを持っています。逆に恋に落ちると「あばたもえくぼ」人を見る目が曇ります。
医者の不養生(紺屋の白袴) 患者さんには色々健康上の注意をするのに自身の不摂生不養生で早世することがなくもない、染物屋の主人が白袴では様になりません。
病は口より入り禍は口より出る(口は禍のもと)一旦口から出た言葉は戻せません。健康とは直接関係ありませんが処生術としても気を付けましょう。食中毒は夏季に限りません。冷蔵庫を過信しないよう注意!
短気は損気 腹が立っても気のいらないことがあっても一息つきましょう。深呼吸しましょう。案外落ち着いて怒っていることが馬鹿らしくなります。
酒は百薬の長(酒は百毒の長) 酒については今更お話することもありません。私は百薬の長として晩酌を楽しんでおりますが、酒好きな父が平素は謹厳な顔をしているのに、年に何回かべろべろに酔っぱらって帰ってくるのが大嫌いでした。前後不覚になっていても家に帰ってくるのが不思議です。笑い上戸・泣き上戸・説教上戸。昔ほど酔っ払いを見なくなったように思いますがどうでしょう。
いろはかるたは最近あまり聞かなくなりましたが、子どもの頃よく覚えていました。『月夜に釜をぬく』など意味の分からない札もありましたが日常生活の戒め教訓になるものもあって頭の片隅において成長しました。