眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m114

投稿日 2015年8月4日

夏は暑くなくては

理事長 廣辻逸郎

台風の影響で7月17日の祇園祭は雨模様でしたが25日の天神さんは好天気で35度を超す炎暑のなか太鼓の神輿や夕方から川渡御が行われ、5000発の花火が打ち上げられて大観衆を魅了したようです。天神祭りの時が一番暑い時と言われていますが矢張り汗がたらたら流れて『かき氷』の小さなのぼり旗が揺れている風景がふさわしいです、花火大会が各地で開かれ、淀川の時は浴衣姿の若い人達で電車も満員。帰りがとても大変と聞きます。宝塚でも8月初めに開かれますが、住宅に近いため大玉は上がりません、しかし短時間ながら音楽と花火をセッションさせて宝塚らしさを出して観衆の喝采を受けています。
打ち上げ花火の絢爛さはありませんが昔からの手持ちの線香花火を庭先で楽しんだ思い出はどなたもお持ちでしょう。蝋燭で火をつけて小さな玉になってからパチパチの音と共に五色の光線が光って玉がポトンと落ちる。僅かな時間をどれだけ楽しんだか。
先日ラジオで東京玩具組合長の山県常浩氏が花火の話をされていました。江戸時代初期徳川ゆかりの岡崎・焼津の紙、信州真田家の黒色火薬硝石、朝鮮長征で福岡矢部が花火生産に関与が強いようです。1660年人形町で鍵屋弥兵衛が藁のさきに黒色火薬を付けて始めたのが線香花火の始まりで、線香花火に使われる紙は和紙でなければ駄目だと。古い三俣の和紙の入手が困難でそこへ中国から大量に入って日本での生産が一時止まったそうです。日本製が十円から二十円したのに中国製は一円ですから勝負になりません。でも紙が悪くて玉が直ぐ落ちてしまいます。矢張り日本製。老婆が古紙をよって0.1gの火薬を付け現在十本500円で復活販売して好評と話されました。人生そのものの線香花火。あの小さい線香花火にも歴史があって興味深いです。

健康とは! 猛暑に負けないために

夏真っ盛り埼玉の熊谷や群馬県館林が38.1度と体温を超す猛暑に、全国熱中症で1000人近く搬送されたとニュースで報じられていました。そんなに暑さに負ける程日本の気温が高くなったのかとネットで調べると確かに約100年間で平均気温が1.7度上昇しています.100ミリを超す大雨の日も増加していますから地球温暖化の影響でしょう。乗り物も建物もクーラーが完備されているのにと思いますが、部屋の内外の温度差に対する調整即ち自律神経の働きが従前に比べて低下していることもありましょう。先月も書いたように日本人総体に体格はスマートになりましたが体力の低下は否めません。環境が良すぎてひ弱になった感じです。抽象的な表現は非科学的と叱られそうですが。
夏バテ対策で大事なことは栄養のバランスを崩さないことです。もう分かり切ったことですが、暑い時は食欲が落ちて、ついついそうめんサラサラですまし勝ちです。子どもは喉が渇いたと言ってはミルクやジュースを沢山摂って食事時間には満腹感でご飯は食べたくないが先行しがちです。「今日は丑の日鰻を食べよう」でなく動物蛋白・ミネラル・ビタミンをしっかり摂ることを心がけましょう。しっかり食べないから体がだるい、しんどくなる。しんどいから食べないと悪循環になります。
夏バテ予防に豚肉が良い、豆腐が良いでなく、どの食品にも夫々特徴があります。肉・魚・野菜・果物万遍に適量を。更に睡眠も言うに及びません。
所詮健康法にこれはありません。規則正しい生活、適度の運動、3度の食事の手を抜かない、そして心の安定。何の新しいこともない至極平凡な生活。健康の秘訣は自然に生きることが理に適っています。