眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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眼の病気 No.e9

投稿日 2008年9月1日

目がショボショボするとき その1

院長 廣辻徳彦

外来で「目がショボつく」、「クシャクシャする」、「ゴロゴロする」という言葉をよく聞きます。ほこりやまつ毛が眼に入ってしまった時にもこのような症状がおこります。いわゆる疲れ目などでもこのように感じる時もあります。症状からだけで病気がわかるわけではありませんが、こういった症状を引き起こす乾性角結膜炎(ドライアイ)や結膜弛緩症、マイボーム腺機能不全など、臨床でよく出会う病気をご紹介します。
乾性角結膜炎(ドライアイ)
コマーシャルにも登場する有名な病気なので、ご存知の方も多いと思います。文字通り眼の表面が乾くことによって様々な症状が引き起こされるものです。そもそも涙というのはどう流れているのでしょう。涙は眼の外上方にある涙腺というところから分泌され、眼の表面を潤して内側にある涙点から涙道といわれる導管を通って鼻へ流れていきます(図)。この涙の量が少ないか、量は十分でも乾きやすい状況になってしまうとドライアイが引き起こされてしまいます。ちなみに、涙が多くてあふれやすいという症状を感じている方で、「涙腺が詰まって涙が多い」とおっしゃるのをよく耳にします。ところが実際には涙腺が詰まってしまうと、涙は分泌されずに少なくなってしまいます。涙が多くなってしまうのは、多くの場合涙が鼻へと流れていく涙道の通過障害がほとんどです。

涙腺などの解剖図

涙腺などの解剖図(右眼)涙は外上方の涙線から分泌

ドライアイの角膜

図:ドライアイの角膜
涙の量が少なくなるのは、加齢やシェーグレン症候群に代表される膠原病など全身の病気で生じます。涙の量が十分でも、乾燥した空気や部屋、過度のVDT作業、コンタクトレンズの装用、アレルギー性結膜炎などでドライアイは引き起こされます。パソコンなどモニターをみつめる作業を行っている時は、まばたきが減る傾向にあるので余計に注意が必要になります。どちらの場合も、眼表面の角膜や結膜に乾燥による小さな傷がつくことでいろいろな症状が生じます。
「目が乾きやすい」という乾燥感が主な症状ですが、異物感、目の痛み、まぶしさ、目の疲れなど様々な症状が現れます。「ショボショボする」といった表現しにくい症状もよく現れます。眼の表面に傷がつくという状態はカメラのレンズに細かい傷がつくのと同じようなことなので、光が乱反射してまぶしく感じるといわれています。中には「涙っぽい」という病気と相反する症状を感じることもあります。
治療は第一に涙の補給です。コンタクトレンズを装用している方ならよく使用されていますが、人工涙液やヒアルロン酸を含んだ点眼薬で涙の乾燥を防ぎます。それでも改善しない場合は、涙の排出口にあたる涙点に栓(涙点プラグ)をはめたり、手術で涙点をふさいだりします。覆いのついたメガネをかける、保湿機などを使うなどの乾燥防止の手段も有用です。パソコン作業も時間に注意し、モニターを見下ろす方向にするなどの工夫が有用です。(以下次号)