眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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投稿日 2021年11月2日

衆議院議員選挙が終わって 

院長 廣辻徳彦

この10月は前半が夏かと思われるくらいの暑い日が続いていたのに、後半は一気に季節が進んで昼間も上着がいるようになりました。近畿地方で10月の真夏日(最高温度30℃以上)を記録した日が最も多かったという報道がある一方、北海道や東北で3日前まで紅葉を楽しんでいた風景が一気に雪景色になったとのニュースもありました。季節を感じるのはありがたいことですが、体調が崩れないようご注意ください。
この原稿は10月中に仕上げるので、31日投開票の衆議院議員選挙の結果は確定していませんが、与党が絶対安定多数、維新が躍進という結果になった様子です。どの党であっても、当選するか否かには天と地ほどの差があります。そもそも立候補をするためには仕事をどうにかしないといけません。自営業であれば融通が効くかもしれませんが、企業勤めをしながらでは選挙運動が十分にできません。立候補すれば退職ということをよく聞きます。特別な休暇制度があって選挙活動もでき、落選しても勤務に戻れたり、当選したあと議員活動がすめば戻れたりという優しい企業もあるようですが、選挙活動のための休暇を認めていない企業がほとんどです。実際の議員に企業出身者よりも自営業であったり二世であったりする人が多いのはそのせいなのでしょう。落選した後のことをまったく考えずに立候補するというビジョンのない人が議員になっても困るのですが、生活の基盤を失うリスクを取っても政治に打ち込もうという信念には感心します。
それでも地元の議員であるとか閣僚や党の総裁や代表でない限り、普通は議員の顔も名前も知りません。おそらくは志を持って議員になっている人がほとんどなのでしょうが、それほどたくさん議員が必要かどうかは疑問です。年間一千万円を超える文書通信交通滞在費の交付がある、都内一等地の議員宿舎に格安の家賃で暮らせる、立法事務費と(立法に関する調査研究のための費用)が毎月支給される、JRパスや航空券引換証が使えて公設秘書の人件費も3人分負担してもらえる、などという優遇措置(?)がある生活をしていると、大きな仕事をしなくてもその身分でさえあればいいと考えるようになる議員が少なからずいるようにも思います。自分への優遇措置にはメスを入れられない議員ばかりで、この点については与党だけでなく野党第一党も口を噤んでいるように見えます。当選したこれからの日本を背負う議員さんたちには、せめて今回の選挙中に自分が語った聞こえのいい公約を実現するように働いてもらいたいものです。

健康とは!

上にも書きましたが、暑い日々が続いたと思えば10月後半は11月の寒さと天気予報で言うほど気温の変化がありました。通勤の際も昼夜の温度差があるとそれを調節するための服装も考えないといけません。人数や時間を除いて会食の際の制限がほぼ解除されたからといって、夜は意外と冷えるので飲食店で夜遊びしすぎてはいけません。これからますます寒くなると鍋の季節がやってきます。鍋は肉や魚だけではなく野菜もバランスよく摂れる優れた食事法です。目の病気のコラムでは目の栄養、ルテインなどのサプリメントについて書いていますのでお読みください。
さて、オリンピックが開催された8月からの9月にかけての第5波ではどうなることかと思われた新型コロナウイルス感染症ですが、9月後半から急速に新規患者数が減少して今では1日500人以下の日が続いています。8月中は日本のコロナウイルス対策に世界各国から疑問符がつけられていた向きがありましたが、今では逆に日本では欧米よりも成功しているという評価(「不思議の成功」とか「サクセスストーリー」などと書かれているようです)されているほどです。専門家の先生にもはっきりとしたことはわからないようなのですが、1.ワクチン接種率が急速に上がったこと、2.マスク着用が続けられていること、3.あまりの急速な拡大にさすがの若者も行動を自粛したこと、4.夏の長雨などの気候の影響、といった理由が考えられています。私ごときがどうこう言えるところはないのですが、やはり日本での感染者数の減少は、ワクチン接種率の上昇とマスクなどの感染防止意識が全体的に高いところにあるからだと思っています。当初欧米に比べて立ち遅れていたワクチン接種ですが、6月ごろから急速に右肩上がりとなって現時点で2回目接種が71%を超えています。日本で使用されているワクチンは多くがファイザー社、モデルナ社製なので有効率が高く、加えて日本ではマスクに対する拒否感が低いので、ワクチン接種率が上がってすぐに皆がマスクをせずに会食しだした欧米に比べると感染リスクが低くなっているのだと思います。ただ、これからは会食の機会が増えてくるので、どうしても感染者数が増加していくことになると思います。年末にかけての第6波の波の高さを低く抑えられるかどうかは、大勢で会食をしない、騒ぎ過ぎないなどの意識を持っているかどうかにかかっていると思います。何しろ見えないウイルスが相手の対策なので、これからも注意していきたいものです。