眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m176

投稿日 2020年10月1日

秋の気配

院長 廣辻徳彦

7月の長梅雨と8月の猛暑、気候は昔より身体に負担を強いるようになっています。昨年は関東地方に大きな被害を出した台風も、9月からは本格シーズンとなるので影響が心配されました。幸い、室戸台風に匹敵すると警戒された台風10号は、それほどには発達せずに上陸もしないですみました。ちなみに、今年発生した台風は9月まで一度も上陸をしていません。台風の上陸とは、「本州、北海道、九州、四国の海岸線に到達した場合」を指し、「島や半島を短い時間通過するものは上陸とみなさない」という決まりがあるので、沖縄や宮古島を通過しても上陸にはならないようです。9月までに台風が一度も上陸しなかったのは、1951年から昨年まででわずかに6年しかなく、そのうち4年は年間の上陸がゼロだったそうです。秋の台風は大型であることが多いので、10月も台風情報には気をつけておきたいものです。
お彼岸が過ぎて、一気に秋めいてきたように思います。近年では10月になっても暑さが続いた年もありましたが、朝晩は上着が欲しくなって虫の声が聞こえる季節になりました。お昼間は気温が高めですが、それでも湿度が低いせいか秋晴れの爽やかな気候です。COVID19の影響でいろいろな制約がある毎日ですが、秋は旅行やスポーツに適した季節で、食欲の秋という言葉もあるようにたくさんの美味しいものも出てきます。go toトラベルのおかげで、9月の連休は各地で元どおりとはいかないまでも賑わいが戻った様子で、経済も大事な要素なので節度を持って楽しみたいものです。ただ、中には温泉施設の換気の悪そうな休憩場所などで相当密な状態になっている人たちのニュースも見ました。10月に入って感染者数が跳ね上がらないかどうかは少し心配です。昼夜の寒暖差が大きいと、紅葉の色づきが良いという話を聞きます。いつまでも暑さが続く年は、褪せたような色づきになってしまうそうですが、今年は梅雨や8月の猛暑の影響で木が枯れるまでの影響がないようで、この秋の気候から考えると良い紅葉狩りができそうです。ただ、京都などでは名所、例えば東福寺とか嵐山は秋の季節、身動きできないぐらい人が集まります。外国からの観光客がいないとしても、go to トラベルの恩恵が受けられるとしても、そこは考えて動きたいものです。
四季の移ろいは日本だけのものではありませんが、その変化をより敏感に感じる文化を育んでいるのがこの国だと思います。この秋はスポーツに、味覚に、旅行に、様々な楽しみを見つけて、新しい日常を考えながら上手に過ごしていきたいと思います。

健康とは! (インフルエンザワクチン)

コロナウイルスに対してのワクチン開発は全世界で進んでいます。ロシアではすでに使われているとか、アメリカではトランプ大統領が近いうちに開発できそうだ言っているとか、いろいろの噂が流れています。アストラゼネカ社が開発中のワクチンが9月に有害事象のために一時休止となり(今は再開しています)、年内の申請を目標にしているそうですが、実用化するかどうかはまだわかりません。
 コロナウイルスワクチンは開発途上ですが、これから寒い季節にかけてインフルエンザも流行する可能性があります。今年(2019−2020)のシーズンはインフルエンザに罹患した患者数が4月の時点で約730万人と推計されていて、昨年同時期よりも450万人少ないそうです。過去4年の平均が約1100−1200万人ですから、かなり少ないと言えます。コロナウイルスへの対策として手洗いをしていたことや外出を控えていたのが、インフルエンザの流行にも抑制的に働いた(他に気温などの要因も)と考えられています。10月1日からはまず65歳以上の高齢者(+60歳以上の慢性心・腎・呼吸器疾患のある方)、26日から医療従事者、基礎疾患を有する方、妊婦、生後6ヶ月から小学校2年生までの人えお含んだその他の人の順で接種するよう厚労省からお願いが出ています。ワクチンの接種すれば必ず予防できるというものではありませんが、罹患した場合でも症状が軽減する効果が期待できます。また、個人の免疫を獲得するだけでなく、多くの人が接種することで集団免疫も高まります。以前、目の病気の欄の風疹の項でも書きましたが、日本にはワクチン接種においてはワクチンによる副作用を過度に恐れる「ワクチンアレルギー」とも言える風潮があります。例えば日本で毎年約2800人が死亡する子宮頸ガンを予防するためのワクチンは、科学的に因果関係が証明されていない機能性身体症状がクローズアップされた結果、その接種率が激減してしまいました。将来、子宮ガンが日本にだけ突出して発生率の多いガンになってしまうかもしれません。もちろん、ワクチン接種はリスクとベネフィットを秤にかけて考えるべきものなので強制はできませんが、科学的な根拠に基づいて判断したいものです。コロナ対策に合わせて、この秋からのシーズンには、インフルエンザワクチンの接種をお勧めしたいと思っています。