眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m142

投稿日 2017年12月1日

光陰矢の如し

理事長 廣辻逸郎

十二月の声を聞くと自然とこの言葉が出てきます。高齢になりますと年の初めに今年一年無事過ごせるかなと不安心をもつものですが、過ぎ去った一年はあれもう十二月になるかと無事一年過ごせたことに安堵します。地球の温暖化で35度を越す高温が何日も続いたり台風の動きも例年とずれたりしました。九州は2度も大雨が降って災害が出ましたが、阪神間はうまく避けられました。北朝鮮のミサイル発射や核弾頭実験とそれに対する米大統領の強行発言に不穏な空気が流れましたが一線を超えることなく経過しております。森・計問題で国会を賑わしましたが秋の総選挙で与党が大勢を占める結果になりました。安倍政権による景気浮上政策もどこまで実現できたか、東京の一極集中で東京はマンションも随分値上がりしていると聞きますが貧富の差が広がっているとも報道されます。食料品やビールが値上げしているようですがが、休日のレストランは満員ですし、観光バスも沢山走っております。冷蔵庫も洗濯機も買い替え時は高くても高性能品がよく出るそうです。子どもの欲しがるゲームも品不足でクリスマスを前に親子共々気をもんでいます。
戦争を知らなくてもいい、空腹を体験しなくてもいい、食べ物も、衣服も好きなものが選べることの何と幸せなことか。色んな人もいるが日本人は本当に真面目でよく働きます。
現在日本が戦争に巻き込まれずにいればこそ福祉や保健に税金が使えるのでしょう。ネットで調べると迎撃ミサイル一発5億円オスプレイが80億円イージス艦も1400億円かかります。現在日本の防衛費が5.1兆円です。トランプの来日で日本も高価な武器を買ったようですが丸裸で防備するわけにもいかないでしょう。日本では少子化が問題になっていますが、現在年間出生数は100万です。出産一人に50万祝金を出しても50億円オスプレイ一機分にもなりません。人間は大昔から殺し合いの歴史を綴っています。何と愚かなことでしょう。弓矢は獣を捕るためのもので鉄砲もそうです。大砲は猟に必要ありません。飛行機も人を運ぶもので爆弾用ではありません。宗教に関係なく、年末にはジングルベルを歌い子どもはプレゼントを手にし、大人も夫々に喜怒哀楽あった一年を除夜の鐘を聞きつつ送りましょう。

健康とは! 時の流れに身を任せ

もう30年以上前にテレサ・テンさんが歌って評判になりました。これは歌謡曲で愛を歌っておりますが、私達の人生・健康も時の流れに身を任せているのでないでしょうか。歌詞は『あなたの色に染められて、一度の人生それさえも・・・・』とあります。私達も生まれた時の環境、家族、教育、友人様々な影響を受けて育ちます。双子でも違った環境で育つと、全く違った思考・行動をとるという報告を読んだ記憶があります。私も生まれた時から軍国主義下で教育されて、お国の為に戦地に直ぐにでも馳せ参じたい気分でしたが、戦後の惨状に目が覚めました。自分の子どもが成人してくるとともに、戦時中はこの子どもを戦地に送る親の心中はどんなに辛かったことでしょう、それでも表面は笑顔で送りださねばならなかったのです。
戦が無くて70年を越し、この間外国との戦争はありませんが、景気不景気にさらされました。生活環境も大きく変わって来ております。 教育環境、 食糧事情も変わりました。大きな波の流れにもまれて生きております。新幹線が走り、高速道路も整備されて人や物の移動は早く便利になりスピード感があります、しかしインフラの整っていなかった時代に比べて何とせっかちで落ち着きがないのでしょう。
戦前戦後で病態も大きく変わっております。人間は細菌・ウイルス・害を持つ小動物などと一緒に生活しているからある程度免疫抵抗力も付きます。無菌状態で生活は出来ません。私が眼科医になった半世紀前はまだトラコーマが蔓延しておりました。学会講演も半数近くトラコーマ関連で討論されるほどでした。現在トラコーマは学校検診でも見られません。薬によるものでなく、環境が良くなったせいです。もう一つの国民病結核もなくなってはおりませんが有為な青年が亡くなる悲劇は見られなくなりました。どの都市にも設置された伝染病隔離病舎は撤去されました。残念ながら若年者の性病増加は看過できません。治療薬はありますがエイズも問題になりました。ウイルスは変形するので油断なりません。ノロウイルスも集団感染を起こし危険です。 テレサ・テンは『体から心が取りだせれば見てほしいこの心』と歌っております、心を痛めた人は老若男女を問わず増加しています。平穏な毎日に慣れて鍛えられていないからと厳しい声も聞かれますが、かと言って戦争がいいわけではありません。 学校でのいじめによる子どもの自殺、複雑化した勤務内容や長時間の仕事による心身症が増えて心療科医が多忙になりました。介護施設が増え認知症の言葉が日常会話に聞かれます。 『時の流れに身を任せ』大波小波に流されるのでなく立ち向かって安住の地に着地できるよう心身の健康を保持されることを願います。平和の上に成り立つことは言うまでもありません。