眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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眼の病気 No.e42

投稿日 2011年6月1日

眼と食事―サプリメントについて その1

院長 廣辻徳彦

あっという間に連休も終わり、5月26日には近畿地方も平年より12日も早く梅雨入りしてしまいました。最近、スーパーに梅酒をつけるための青梅が並びだしています。梅酒は健康によいとのCMや、健康食品で「◯◯のブルーベリー」と言った宣伝も耳にしますが、身体や目に良い食べ物はあるのでしょうか。今回は目のためになりそうな食品やサプリメントについて書いてみます。
そもそもサプリメントとは何でしょう。ヒトには糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質(3大栄養素)とビタミン、ミネラル(微量栄養素)が必要とされています。3大栄養素が作用するためには微量栄養素が必要なのですが、不足しやすい栄養素もあります。 本来サプリメントという用語は、生体に不足した必須ビタミン、必須ミネラル、必須脂肪酸などの栄養素を補充する目的で用いられました。アメリカでは、サプリメントを「ビタミン、ミネラル、ハーブ、アミノ酸のいずれかを含み、通常の食事を補うことを目的とするあらゆる製品(タバコを除く)」と定義されています。日本では、特定保健用食品(トクホ)、栄養機能食品、一般食品などに分類される健康食品のなかで、一定量のビタミンやミネラルが含まれるものをサプリメントと呼んでいます。
サプリメントは医薬品ではないので、病気を治療するという効能はありません。発病を防いだり病気の進行を遅らせたりできる、老化を遅らせるなどの健康維持、滋養強壮という表現の効能になります。日本では、アメリカほど行政の監視が厳しくないので過剰な表示には注意が必要です。
それでは、眼の病気にはどのようなサプリメントが有効とされているのでしょう。最も注目されているのは加齢性黄斑変性症(下図)という病気です。この病気は一度ご紹介しました(平成20年8月)が、網膜の中心である黄斑部に何らかの原因で新生血管が生じ、出血や浮腫(むくみ)を繰り返して視力を低下させる病気です。最近様々な治療が試みられていますが、一度生じてしまうと元通りに治療するのは難しい病気です(また近いうちにこの病気についてもご紹介します)。  
黄斑部は外界からの光が一番多く集まるところなので、光による影響を受けやすいとされています。光の中でも短い波長の青色光は黄斑部に負担をかけ、黄斑部の組織が傷めることで病気の原因を作ります。喫煙は黄斑部の血流を悪くし、組織に有害な活性酸素というものを増加させるのでこの病気のリスクファクターになります。高血圧、心臓病、高コレルテロール血症や、運動不足であることも発症に影響があると考えられています。こういう作用から眼を守るという観点で、黄斑部の色素を作る元になるような栄養素や、活性酸素による障害を防ぐ抗酸化作用を持つような栄養素が病気の予防に有効と考えられます。

サプリメントについて

・カロテノイド色素
カロテン類:βカロテン(=カロチン)やリコペン(=リコピン)
キサントフィル類:ルテインやゼアキサンチン  など
黄斑部の色を作る。抗酸化作用を持つ。
・DHA(ドコヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)
ω3脂肪酸の一つ。血中の中性脂肪を減少。ルテイン吸収を助ける。
・ビタミン類
ビタミンA:βカロテンから作られ網膜細胞を保護する
ビタミンC、E:抗酸化作用を持つ
ビタミンB群:神経保護などに役立つ
ビタミンAの活性化に関与。過剰に摂るとHDL善玉コレステロールが減少するので注意。
これらの栄養素がどんな食品に含まれているかについて、次回ご紹介します。