眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m31

投稿日 2008年9月1日

いい顔でありたい

理事長 廣辻逸郎

北京オリンピックも無事終わりました。日本の選手が勝つと拍手し、勝った時のビデオは何遍見ても飽きないし、逆に負けるとその負けたシーンは見たくありません。皆さんも同じと思いますが、見事勝ったときのどの選手の顔もとても輝いて見えました。勝つために長年一日も休まず、汗水流して血のにじむような練習して勝ち取った世界一の金メダルを手にした喜びは運動の出来ない私にもじーんと伝わってきました。
東京オリンピックの映画が、先日再映されていましたが、競技の始まる直前の大写しのどの顔もすごく緊張して近寄り難く芸術的で、涙が出るほど感動しました。
喜怒哀楽はそのまま表情として顔に出ますが、感情だけでなく毎日の生活そのものが顔に出てきます。職場で一生懸命仕事をしている時の顔はとてもきれいです。白衣を着た看護婦さんは天使に見えます。
五十になるとその人の品格が顔に出ると教えられました。日常携わっている職業と日々の言動が顔の表情に表れてくると言うことでしょう。しかし最近は政治家・学者・教師・医師あまり特性がなくなったか見分けがつかなくなりました。みんなタレント化してしまったのでしょうか。不景気といっても繁華街は人で溢れ、商品は山積みされ、スーパーの弁当は時間が来たと言って惜しげもなく破棄されています。若い娘さんの手にするバッグはブランド物です。テレビは食べることと、低俗なトークやクイズばかりでタレントの顔には美しさも品格もなにも伝わって来ません。戦争がなくて平和であることは有難いことですが、多くの日本人の顔にしまりがなくなっていないでしょうか
自分の顔は見えません。厚顔無恥と言われぬよう自戒します。ともあれ、人間最後は死を迎えなければなりません。高年の方は多少とも肉親との死に立ち会われたことでしょう。そしてどなたも感じられたでしょうが、亡くなった直後はどの方もすーと仏さんの顔になられます。痛み、苦しみ世の中一切の煩わしさから解き放たれた、本当に仏様の顔になります。財産も肩書もない所詮人間裸で生まれ裸で仏になってあの世に旅立って行くのでしょう。

健康とは! 老後をお金で買わずにすむように

神社仏閣で何をお願いしましたかと聞くと、大抵は家内安全・健康祈願と答えられましょう。健康でありたいとの願いに異存はありません。そして長生きしても認知症や寝たきりは御免。ぽっくりと逝きたいと願います。
政府は少子高齢化が財政悪化の一要因と高齢者医療制度を作って高齢者の医療費削減を狙っています。一方メタボ検診で中高年者を早期発見して長期疾病者を予防しようと新制度を作っています。実際は学問的にもおかしいし、検診のために天下り先を増やすだけ、準備も何も出来ていません。予算の裏付けもなしです。よしんば予防出来て高齢者が増えればどうするのでしょう。それより少子化に対し、もっと出産を増やす方策を早く実施することです。
男女特に女性の高学歴で結婚年齢が高くなったとはいえ、又戦争や結核で若い人が死ぬことがないのにもっと出産率が上がってもいいのにと思う。若い世代の性生活がどう変わっているのか私は解らない。
日本は今まで健康保険制度で比較的安心して受診出来てそれが長寿に繋がって来ました。しかし新しい制度で
病気をしても入院も出来ない。出来ても急性期を過ぎれば退院しなければならない。どうして自分を守ろうかと考えます。日本の保険できかない分を、生命保険会社の保険で賄いなさい。入りなさいと(主に外資系)盛んに宣伝しています。金持ちでなければ老後を安心して暮らせないそんな政府は御免です。