眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m117

投稿日 2015年11月4日

有難い平和な日本

理事長 廣辻逸郎

紫陽花

6時半のラジオ体操に合わせて起きると丁度朝日が上がって東側ビルの壁が光り、山本台辺りのガラス窓が赤く反射します。二上山に続く稜線がくっきりと気持ちいい。十月末に木枯らし一番も吹いて一気に秋の風情が強くなりました。可憐なコスモスから豪華な菊花展が各地で開かれて大輪の仕上がりに驚嘆しましょう。奈良京都は寺社仏閣に映える紅葉に賑わいます。箕面・有馬も楽しめましょう。行楽だけでなく十一月は文化の月です。
今年もノーベル賞に生理学・医学部門で大村智教授がイベルメクチンの発見で、物理学部門で梶田隆章教授がニュートリノの振動の発見で受賞されました。大村教授の抗生剤の研究は分かりますが、梶田教授の研究はとても難解です。他の部門の第一人者共共今秋文化勲章を受けられましょう。
実生活に直結している例えば緩まないねじや痛くない注射針その他町工場から世界に通じる製品があります。この高度な職人芸を絶えさないことを願います。
先日高野山に登りました。日本三大霊場の一つ空海弘法大師入寂千二百年記念金剛峯寺秘仏公開もあって平日でも沢山の参拝客で特に奥の院への道は混雑していました。丁度壇上伽藍は秋の斜めの陽に輝き、白衣を着た善男善女の読経が流れていました。
平和な日本に比し欧州は今シリア難民で揺れています。日毎寒さの増す中何千㌔も安住の地を求めて幼い子どもを連れてどんなに辛いことでしょう。東京でトルコ人とクルド系トルコ人が乱闘しています。私は民族の争いが理解出来ませんが深刻です。改めて平和日本を有難く痛感します。

健康とは! 本間一夫の日本点字図書館と岩橋武男の日本ライトハウス

日本点字図書館創設の本間一夫氏生誕百年記念で『声とエッセイで振り返る本間一夫』というCDが送られて来たので大阪の岩橋武夫氏創設の日本ライトハウスと合わせて点字図書と視覚障碍者支援活動の一端について記します。
ライトハウスは昭和10年(1935)。点字図書館は昭和15年(1940)に創立されていますから日本での盲人対策は随分と遅れています。盲人の職業は鍼・按摩の認識しかなかったときに両氏は盲人も文字に触れ読書することで世界が開け社会に進出し貢献できると点字図書の普及に挺身されました。
盲人は目が見えない健常者で見えなくても聞こえる。点字に出会えて世の中が明るくなった感じと述べておられます。両氏とも関学を卒業され(関学は障碍者受け入れに非常に努力されている)点字図書の普及だけでなく、ライトハウスは盲人の自立の為に歩行訓練や盲導犬育成指導・支援センター活動と多様に活躍されています。両施設とも乏しい資金で多くを寄付で賄っておられます。当院窓口にもライトハウスの募金箱を設置し今年6月までで2,822,032円寄付出来ました。来院の皆様にお礼申し上げます。
失明原因も以前は生後早々が多かったのですが、感染症も未熟児網膜症も減ってむしろ糖尿病性網膜症や緑内障・外傷等による中途失明が増えております。中年になっての点字習得は中々困難ですがCDや音声PC、視力補助機器の出現で随分と社会復帰が可能し易くなりました。と言っても決して容易ではありません。健常者の援助が必要です。宝塚市内でもテープライブラリー宝塚・宝塚視力障碍者協会・西宮すずらんグループ・御心の点字会・宝塚市立図書館等がボランチアで活躍されています。感謝します。