笑う門には福来る
理事長 廣辻逸郎
6月大阪天満天神繁昌亭に行ってきました。中々機会がなかったのですが、今回医師会が世話してくださって 職員共々参加しました。梅雨時でしたが天気も良く、開館前に隣の天満宮にお参りしました。日本三大祭の一つのお宮さんですが比較的境内は狭くこの広さで太鼓や神輿が祀られ船渡御に出られるのかと思いました。結構参拝客があり、祭りの船渡御観覧船の切符は売り切れの表示がありました。本殿周りに摂社が祀られていました。その一社の池辺に『天神橋』の鉄製の橋の標識が二つ飾られていました。明治二十一年と刻まれて歴史を感じます。余計ですが私は子供の頃25日船渡御当日は土佐堀川に繋がれた船の上で見物しました。船江橋の御旅所まで川下りがありました。 十二時半繁昌亭開館です。寄席らしく太鼓が響きます。一番太鼓と言って景気をつけるようです。他太鼓は開演・出番と違って打たれます。法被を着たお兄ちゃんが案内してくれます。(この人が後で高座に登ってきました)百席余りの落ち着いた席で当日は満席でした、演目にある演者の名前は知らない人ばかりで前座の人達かと思っていたら、なんと自分が知らないだけで、演者は年季の入った人達で、しっかり話を聞かせてくれました。しかも面白く中入り十五分を含み講談と曲芸も入って3時間あっという間に終わって、客席のどの顔も十分笑わしてもらったと大満足でした。笑いに理屈は要りません。寄席の雰囲気に会場全部が楽しい時間を持てました。
落語に限らず芸人さんの世界も物凄い競争があるのでしょう。みんな必死に芸を磨いていると感じます。 時々は寄席に足を運んで笑いましょう。理屈なしに健康に商売繁盛に繋がります。
大入りの一番太鼓梅雨晴れ間 いつを
案内せし法被高座に夏羽織
三の矢は語らず講談汗拭ふ
健康とは! 季節と食べ物
一年各月の食べ物を見てみましょう。健康の基本食べ物に気配りしていたことが分かります。
1月7日は7草粥。 せり・なずな(ぺんぺん草)・ごぎょう(母子草)・はこべら・ほとけのざ・すずな(蕪)・すずしろ(大根)の七種類で正月のお節料理で痛めた胃を休め、野菜の乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うと言いますが、年中飽食しがちな現在では形だけになりました。11日は鏡開きでお汁粉(ぜんざい)です。
2月3日節分で鬼払いして豆を食べました。もう家で鬼払いするお家はどれだけおられましょう。代わりに恵方巻が関西から広がりました。海苔屋と寿司屋の営業に乗っていると分かっていても恵方を向いて海苔巻き一本ものを言わずに食べる風習は滑稽ですが定着しました。
3月3日は雛節句。桃の節句で女子の成長を願います。大きな雛飾りは少なくなりましたが、母方の祖父母が財布を開いてくれます。桃の花を活け、白酒を供えます。ちらし寿司のレンコン・海老は縁起がよく,蛤汁の蛤は女子の美徳と貞節を願っています。
4月は筍です。朝掘りの露に輝く皮を剥いでの筍は味噌和えから色々。筍ご飯と春の到来を喜ぶ味です。
5月5日は端午の節句男子の成長を願って鯉幟を立て,兜を飾ります。菖蒲は尚武に掛けて男の丈夫で逞しい成長を願いましたが戦争も知らず平和が続いてイケメンの世になりました。菖蒲湯もあります。柏餅は時季のもの、粽(ちまき)は中国の屈原という武将に因んだ故事があります。
6月は梅です。我家も今年2.5キロ収穫出来梅酒は私が、梅干しは家内が担当。レシピどおりに仕上がってくれるかどうか。
7月は京都祇園祭があって鱧料理が有名です。そんなに高級な魚ではありませんが、日持ちが良いので京都でも使えると、料理人の手によって高級料理になりました。
8月は言うまでもなく平賀源内の『今日は土用の丑の日』彼は発明家だけでなくたぐいまれなコピーライター。初めて鰻を料理した人は度胸あったでしょう。そしてかば焼きを考案した料理人は誰でしょう。夏はどうしても淡白な食事になり勝ちです。冷たい生ビールは控えてきちんと蛋白質や脂肪の豊富な食事をとりましょう。
9月は重陽の節句で中秋の名月。栗・芋を供えます。芋・蛸・南瓜は女性が好きと言いますが我家は私が好きで家内は余り好みません。牡蠣も出てきます。英語のrが付く月は牡蠣は安全で食べ頃と言います。
10月は食欲の秋もう何を食べても美味しいです。運動会に遠足にお母さんの握ってくれたお結びの味最高。
11月になると松葉蟹(越前蟹)が解禁になります。高価でも一度は口にしたいです。河豚も美味しいです。
12月冬至には南瓜と柚湯。柚湯は体が温まると分かります。南瓜は夏に収穫して冬まで保存がきく食物として重宝されまた栄養も十分です。
12ヶ月走りました。要は時季のもの(旬のもの)が一番美味しく,安く栄養もあって健康に繫がっております。特に子どもへの愛情を感じます。先人の知恵と努力に感謝して三度のご飯楽しく頂きましょう。