眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療社団法人 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m148

投稿日 2018年6月1日 (理事長)廣辻逸郎

青葉の映える6月になりました

桜や鯉のぼりがおわって新緑の時候に入りました、ただ今年は地球温度化の影響か例年より梅雨がはやく来るそうです。台風も発生しています。大きな災害や水害が無くてすむことを願います。
五月中旬に隠岐に行ってきました。遠くて中々行けないところと思っていましたが伊丹空港から45分で隠岐世界ジオパーク空港に着きます。隠岐は大小四つの島からなっています。どの島内も隈なく道路は舗装され、点々と建つ人家も屋根は作州瓦で葺かれたた家並が見られます。土地の有力者が植えられたオキシャクナゲが一山一面満開で迎えてくれました。車で走行中点々と大木の藤の木から藤の房が垂れていました。沿道のアザミ始め沢山の野草が色彩豊かに目に入ります。雉がゆっくりと歩いています。狸も姿を見せました。牛や馬が放牧されてのどかに草を食んでいます。牧舎に帰らずに山で寝るとのことです。旅人にとっては自然豊かで紺碧の海は静かですが真冬には北からの寒風で海も荒れましょう。
それにつけても隠岐と言えば千三百年前この島に流され十数年後亡くなられた後鳥羽上皇を思わずにおれません、当時は道もなく、人家も少なく、都で多くの家臣にかしずかれていた上皇にとって想像以上の生活だったでしょう。配所の遺跡に神社が建てられ上皇が祀られていますが拝殿後ろの大木の藤が垂れているのが印象に残っています。 日本も来年は平成の御代が終わって新年号が始まります。最近日本の歴史が見直されてきています。大化の改新も、聖徳太子の存在すら否定されてきて教科書が変わってきているそうです。天皇の座の争いもありました。政治の実権を握るべく武家との争いで後醍醐天皇も隠岐に流されています。大悪臣足利尊氏と教えられていましたが尊氏は最後まで後醍醐天皇を奉っていたとある歴史学者は述べています。徳川三百年政治を変えた明治維新も庶民にとっては将軍が天皇に変わるだけで頭が変わっただけ。その後十年毎の戦争で日本は大きくはなったが結局敗戦で真裸になりました。以後戦争もなく太平の世の中に浸かって、国会も国政そのものより次元の低い問題に空費されている。平和ボケでもいい。飢えや着る物もない時代の再来のないことを願ってやみません。

健康とは! 五木寛之著『健康という病』を読んで

先月号で文春の健康についての特集記事に五木寛之氏と元慶大講師との対談にも触れたところ、知人から五木氏の頭書の文庫本を早速送って下さった。氏は文筆家だけに平易な言葉で、活字も大きくて読みやすく、医学に素人ではあるが冷静に医療・医学の世界を思いのまま記されている。
冒頭『いま日本に(健康という病)が蔓延しつつある。』に始まって最終章で『健康寿命と老いについて』とまとめ、長寿社会が当り前になった現在、老いの行き先は死であり医療の本質宗教と科学をどう折り合わすか冷静に論ずべきと締められている。氏は80歳を越えて睡眠時間も食事回数も私から見て全く不摂生。しかも多忙な生活をされている。健康について何がいいか悪いか、病気に対してああしろこうしろとは一切自分の意見は述べておられない。
抑々人間は顔が違うだけでなく一人一人みんな違った身体を持っている。身体は肉体だけでなく育った環境や生き方で形のない心という肉体と切り離せない働きで繰られている。「私は胃潰瘍の診断を受けたがこの薬を飲んで好くなったからあなたも飲みなさい」と勧めるのは大間違い。同じ胃潰瘍でも一人一人症状経過が違います。眼科の緑内障も皆程度経過が違います。点眼薬も夫々効き方が違います。顔の皺や老人斑をとても気にされる方もおられましょうし、皺は自分の歩んできた足跡と放置される方もいましょう。私が子供の頃は紫外線に当たれと学校で指導されました。現在は紫外線情報を天気予報で今日は紫外線がどれだけ強いかと注意しております。私も超高齢者入りしていますが老人斑は左程目立っておりません。そう人はみな違った個体を持っているのです。それぞれの健康法があるのです。人間の体は内から声を出して導いてくれています。睡眠が足らぬと寝なさいと目が閉じてきます。水分が必要な時はのどがカラカラになってきます。食事が偏っても例えば脂肪蛋白質が過ぎると生野菜が欲しくなります。
身体は肉体と心(精神)を切り離せないと書きました。どんなご馳走も腹を立てながら、喧嘩しながら、口にしても全然美味しくもないし、吸収されません。仕事や家庭のことでも心配事嫌なことがあれば体の機能は全く働きません。これだけ戦争もなく平和が続いているのに市内でも心療科の看板が増えています。腹が立っても息を吸って30秒したら怒りは消えます。国会ではありませんがウソはやめましょう。
五木氏が初めて大学病院に行って余りに患者さんが多いのにびっくりしたと書かれている。確かに患者が多い。それだけ健康を求めているのでしょう。旅に出ても食事の後宿の人が「皆さんお薬をお飲みでしょう。お水を用意しておきます」と親切だ。病院で出る薬は高いと言っている人がサプリメントの2~3種類は大抵服用している。新聞・TVのCMを見ていたら、腰痛・膝痛に悩む人、顔のしわを気にする御婦人方は注文をしたくなりましょう。写真フイルムの会社も調味料製造元もビール発売元も化粧品やサプリを売り出して利益を上げている。新聞社も薬品化粧品サプリメントの広告でつぶれずにやっているからそれらの効果については絶対に記事にすることはありません。