眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

(受付)午前8:30〜 午後2:00〜 (休診)土・日・祝祭日・年末年始 ご予約・お問い合わせ0797-72-6586

広辻眼科マンスリー 第m245

投稿日 2026年7月2日

天気と世界とワールドカップ

院長 廣辻徳彦

梅雨の季節は、台風のニュースを聞く時期でもあります。天気予報では、この時期の台風は梅雨前線を刺激し長期に大雨をもたらすそうです。6月末には台風7号、8号が相次いで発生し、九州から関東にかけて大雨をもたらしました。さらに最近は岩手県沖や山梨県東部・富士五湖周辺で地震のニュースも続き、南米ベネズエラで発生した地震では多くの死者や負傷者の被害が確認されています。日本に暮らしている以上、台風も地震も避けて通ることはできません。6月のある日、大雨でもないのに、自宅の一帯の町内が突然停電しました。午後7時から8時の間、地震や雨の問題がなくても、停電が起こっただけで食事の用意もできず、大変困ってしまいました。懐中電灯、電池、携帯電話のバッテリーなどはもちろんですが、水や食料、家族との連絡方法など、日頃からの準備が大切だと改めて感じました。
北中米でサッカーのワールドカップが開催されています。日本代表は予選リーグを突破しましたが、強豪ブラジルと対戦し惜しくも敗退してしまいました。サッカーをあまり見ない人でも、4年に一度のこの時期だけは日本代表のサポーターになります。世界中の人が一喜一憂する様子を見ると、スポーツには人を引きつける力があるのだと感じます。しかし、世界を見回せば、楽しいことばかりではありません。アメリカ、イスラエルとイラン、レバノンをめぐる中東情勢は、この数ヶ月の間相変わらず不安定で、合意や覚書らしきものが交わされても、すぐにどちらかが爆撃などの攻撃をするといったような状況です。中東の緊張は原油やナフサの供給に影響し、ガソリン、電気代、プラスチック製品、食品の包装や輸送費など、日常の生活、物価にも大きく関わってきます。その一方、景気が良いという実感は乏しいのにも関わらず、株価が史上最高値を更新したと聞きます。AI関連株というものが相場を牽引しているらしく、新しい技術に期待が集まるということなのでしょうが、「株価は高いが景気が良くない」、素人にはよくわからないところです。
7月は梅雨が明けて本格的な夏が始まります。ワールドカップも7月20日の決勝まで熱い戦いが続くでしょう。今年の夏も猛暑、酷暑となる可能性が高いようですので、身体も暑さには備えておかなければいけません。世界のニュースや新しい台風などの身近な災害に、関心を持っておく必要があります。落ち着かない時代ではありますが、日々の暮らしを大切にしていきたいと思います。

健康とは!(夏の食中毒)

暑い時期には、食中毒のニュースを耳にすることが増えます。高温多湿の環境では、食べ物の中で菌が増えやすく、少しの油断が体調不良につながります。以前に冬の食中毒で、牡蠣などに含まれるノロウイルスの話題を書きましたが、夏の食中毒について考えてみます。夏の食中毒の代表格は、「カンピロバクター」と「腸管出血性大腸菌(O-157など)」です。
カンピロバクターは、鶏肉に付着していることが多い菌です。潜伏期間が2~5日と比較的長く、原因の食事を忘れた頃に発熱や下痢、腹痛が始まることもあります。厚労省によれば、市販鶏肉のカンピロバクターの汚染率は20-40%程度らしく、他にも小売段階で3割から9割の汚染率であるという報告もあります。すなわち、「市販の鶏肉のかなりの割合にカンピロバクターが付着している」という状態で、鶏肉は「生で食べない」という前提で流通している食品と言えます。O-157については、農林水産省の調査で、肉用牛農場などの牛個体では1−2割に保菌率があるそうです。しかし、牛の腸内に菌がいても、解体処理の段階で衛生管理が行われていること、日本では生食規制が強化され牛レバーの生食禁止などの対策がされていることなどで、市販牛肉から検出される割合は1%未満と低い状況です。ひき肉などは、製造過程で表面の菌が内部に混ざるので、中心まで十分加熱しないと殺菌できない場合があります。
お弁当や作り置きの食品では、「黄色ブドウ球菌」や「ウェルシュ菌」にも注意が必要です。黄色ブドウ球菌は人の手や傷口にも存在し、菌が作り出す毒素によって短時間で嘔吐を引き起こします。ウェルシュ菌はカレーやシチューなどの大鍋料理で増えやすく、十分に加熱したつもりでも、ゆっくり冷ます間に増殖することがあるそうです。食後6~18時間後くらいに腹痛と下痢などが起こります。
食中毒予防の基本は、「洗うこと」です。手洗いはもちろん、生魚や肉を扱った後にまな板や包丁をまめに洗うことが大事です。まな板を分けるのも良い方法です。買ってきた食品は早めに冷蔵し、調理の際は肉や魚は中心まで加熱します。作り置きの料理は室温に長く置かず、「小分けにして早く冷ます」ことを心がけましょう。近年は猛暑が長引き、気温の高い時期が春や秋にも広がっています。冷凍食品や総菜、テイクアウト、デリバリーを利用する機会も増え、食生活も変化しています。便利な時代ではありますが、季節を問わず食中毒を防ぐように気をつけるようにしましょう。