眼の健康とコンタクトレンズの専門医 医療法人社団 広辻眼科

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広辻眼科マンスリー 第m227

投稿日 2025年1月6日

2025年の始まり

院長 廣辻徳彦

明けましておめでとうございます。災害と事故で年が明けた昨年と違い、今年は概ね穏やかなお正月となったようです。12月28日と1月4日が土曜日だったため、土曜日がお休みの会社ではお正月休みが最大9連休となり、海外への渡航者もコロナ前を含んで過去最大だったとのニュースもありました。円安のため家族で海外旅行となればそれなりの出費となるでしょうが、せっかくの旅行ですのでホテルでカップラーメンだけのご飯ということなく楽しんで帰ってきて欲しいです。私はといえば、以前は子供たちを連れてクリニックのあるこの宝塚に帰ってきたものですが、最近は普段妻と二人暮らしの我が家に子供や孫が訪ねて来てくれるようになっています。流石に自分たちでは作れないので、注文したお節をいただきつつお酒を飲んで過ごしました。子供夫婦が当直や日勤で仕事をしている時は孫の世話を受け持ちましたが、近所のどうぶつ王国や王子動物園のかわいい動物たちの助けを借りてなんとか乗り切りました。とはいうものの自分の子供の面倒を見るのとは少々異なり、「来てよし帰ってよし」とはよく言ったものだと実感した次第です。
2025年の干支は、乙巳(きのとみ)です。「乙」は未だ発展途上の状態を表し、「巳」は植物が最大限まで成長した状態を意味することから、これまでの努力や準備が実を結び新しいことが始まる時期を示唆しています。脱皮をする蛇のイメージから、巳年には「復活と再生」の意味もあるようです。蛇にはネガティブなイメージもありますが、古来より豊穣や金運を司る神として祀られることもあり、神聖な生き物としても認識されています。蛇皮の財布や、蛇の抜け殻を財布に入れて持ち歩くと金運が上がるともいわれていますし、脱皮をするたび表面の傷が治癒していくので、医療、治療、再生のシンボルともされ、蛇の登場する夢を見ると吉兆ともされています。
今年は4月13日から関西・大阪万博が開催されます。前回の大阪万博の時は小学校3年生で、日本中が成長期で人口も増加していた中、お祭り気分で盛り上がっていたことを覚えています。誰もが知っていた「人類の進歩と調和」に比べると、今回の「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマは今ひとつ浸透していない気がします。それでも「ミャクミャク」が妙にかわいいので、一度は行ってみようと思っています。

健康とは!(膝を痛めたその後のこと)

昨年は膝を故障したことをここで報告しましたが、読んでいただいた人に結構ご心配をいただくことがありました。申し訳ないやら恥ずかしいやらですが、経過を少しご報告しておきます。「膝を痛めて困った」ことを知った子供が自分の勤務している病院の副院長の整形外科医に相談してくれ、そこでMRIを撮って調べてもらいました。最終的についた診断は、「内側半月板後根断裂」という眼科医の私には聞きなれない病名でした。さらに今度の方針を決めるため、その先生の所属する大学(いわゆる医局)の膝の専門医に相談することを勧めていただきました。私もその大学の卒業生なのですが、膝の専門医という偉い先生が大学のクラブの後輩という偶然もあり、心安く相談させてもらうことができました。結局のところ今は膝に負担をかけないように生活し、経過観察ののち必要があれば手術を考えるというものでした。手術となれば日帰りというわけにはいかず、当院の診療にも支障が出てしまうことになりますが、緊急ということはないのでじっくり考えたいと思っています。
最近は杖を片手に歩いています。杖をついていると、意外に人が気にかけてくれることが多いことに気づきます。連れている子供が走ってくるのをお父さんが制してくれたり、すれ違いの時に道を譲ってくれたりするのです。こちらは念の為に杖を使用しているだけなのであまり気を遣われると申し訳ないのですが、考えてみれば百貨店のエレベーターでベビーカーに先を譲ることも日常的でなってきています。そうではない場面を目にすることもありますが、改めて人の優しさを感じています。
杖をついていると今まで感じなかった不自由さもわかります。例えば私の場合は左膝の故障なので右手に杖を持ちますが、右手で荷物を持つと小さいものでも杖のコントロールが効かなくなります。かと言って左手だけで多くの荷物を持つと、軽くてもかさ張るものならバランスが悪くなります。お正月も孫をだっこするとそれだけで他のものが持てなくなり往生しました。誰しも仕事を休んで病院に行くことはストレスのかかることで、その上で治療のためとはいえ通院や入院、リハビリをするのは大変です。医師としての立場から、通院を指示したり入院を紹介したりすることはありますが、自分が治療される側になって、治療上必要ではあっても治療される側にもいろいろなことがあることがよくわかった今回のケガでした。毎回書きますが、「健康に」とは本当に大事なことかと思います。